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肌着で園児の体調を自動管理へ 子ども服のキムラタン

2019.01.30
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園児に着用させるだけで、体温や体調が管理できる肌着の試作品(キムラタン提供)

園児に着用させるだけで、体温や体調が管理できる肌着の試作品(キムラタン提供)

 子ども服のキムラタン(神戸市中央区)は、園児に専用の肌着を着用させるだけで、体温や体調を自動で管理できるシステムを、特殊繊維メーカーのミツフジ(京都府精華町)と共同開発すると発表した。まずは、キムラタンが運営する保育園で今年夏をめどに運用を始める。他の保育園にも売り込み、新たな収益源に育てる考えだ。(中務庸子)

 ミツフジは西陣織メーカーとして創業。一時は廃業寸前まで追い込まれたが、糸に銀めっきを均一に施して導電性を持たせた独自の技術を活用し、生体情報を分析・管理できる「スマート衣料事業」を展開する。

 新システムは、導電性のある糸で織った布と小型送信機などで構成。肌着の裏表に導電織布と送信機をそれぞれ装着しておき、心臓から発せられる電気信号を導電織布を介して送信機に伝える仕組み。電気信号はミツフジの解析センターに送られ、その波形データから園児の体調の変化などを分析するという。キムラタンは、子どもの動きに対応したフィット性の高い専用肌着の開発を担う。

 同社によると、新システムで、てんかんの発作や熱中症などの兆候を事前につかむことが可能という。体温やストレス状態も分かるほか、送信機に内蔵した角度計測器で、窒息のリスクがあるうつぶせ寝を検知。異常があればアラームで知らせる機能も備える。分析結果はクラウド上で管理し、現場の保育士らがタブレット端末などで園児の状態を確認できるようにする。

 少子化などで子ども服市場の苦戦が続く中、同社は新たな収益源として昨年春に保育園運営に参入した。保育士不足が深刻化する一方、保育の質向上の必要性を痛感したことから、園児の安全確保をサポートできるシステムが開発できないかと考えた。

 今夏から自社の保育園に導入するほか、月額制で全国の保育園でも展開する計画。今後3年で10万人の利用を見込む。新システムを保育園事業と合わせて新たな収益の柱に育て、3年で計数十億円の売り上げを目指す。