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切りくず出さないプラシート切断機 伊丹のメーカーが開発

2019.02.07
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切りくずの出ないプラスチックシート切断機を紹介する甲南設計工業の藤井正典社長=三木市吉川町金会

切りくずの出ないプラスチックシート切断機を紹介する甲南設計工業の藤井正典社長=三木市吉川町金会

 産業用機械メーカーの甲南設計工業(兵庫県伊丹市)が開発した、切りくずを出さず環境に優しいプラスチックシート切断機が注目を集めている。滑らかな切断面や高い静音性も実現。中小製造業の優れた新製品・技術を選ぶ近畿経済産業局の「関西ものづくり新撰(しんせん)2019」に、このほど県内で唯一輝いた。(大島光貴)

 同社は1968年創業。生産現場の環境改善を目指して切りくずの出ない切断機の開発に取り組み、プラスチックのパイプやサッシ向けなどを相次いで発売してきた。資本金4千万円、従業員18人。三木市吉川町に工場を構える。

 シートの切断は従来、丸のこか2枚刃を使う機械が主流で、くずや出っ張りが発生し、切る際に100デシベル前後の大きな音が響く難点もあった。中でも、丸のこ型は静電気が起きてくずを集めるのに手間がかかり、2枚刃型は刃の隙間調整に熟練の技術を要していた。

 同社は包丁で食材を切る作業に着想を得て、カミソリのような極薄刃を素早く垂直に下ろす切断機を開発。2017年に発売した。

 切りくずが出ず、切断機1台当たり年8トンの廃棄物削減につながるという。滑らかな切断面は削ったり磨いたりする仕上げが不要。切断音を従来型機に比べ約20%減らすことにも成功した。刃は使い捨てで、簡単に交換できる。標準価格は約3千万円。建材や自動車、かばんなど幅広い業界に15台を販売した。

 同社は、国内で200台の需要があると見込む。ものづくり新撰の選定を弾みに、クリーンルームを使う食品容器や光学製品の生産現場への納入を拡大させたい考え。藤井正典社長(58)は「潜在的な需要を掘り起こしたい」と話している。