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森久エンジニアリング 野菜の生産販売に本格参入

2019.03.04
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新工場内で野菜生産について説明する森久エンジニアリングの森一生社長=篠山市八上内

新工場内で野菜生産について説明する森久エンジニアリングの森一生社長=篠山市八上内

 野菜工場を開発・製造する森久エンジニアリング(神戸市北区)は、野菜の生産販売に本格参入する。兵庫県篠山市八上内に新設した工場で特許を取得した照明システムを導入し、味や葉の硬さなどの品質を制御。顧客の要望に合わせて出荷する「マーケットイン」の農業を目指す。業務用を年間約200トン生産し、初年度の売上高約2億円を見込む。(山路 進)

 新工場は鉄骨造り平屋の鋼材倉庫(約1600平方メートル)内の一角に整備。約820平方メートルで、2月末に完成した。同社と日本アジア投資(東京)が共同出資で昨年10月に設立した特別目的会社(SPC)「MJベジタブル1号」が、総事業費約7億円を投じて整備した。

 新工場は完全閉鎖型で、発光ダイオード(LED)と湾曲した反射板を用い、光効率を最大限に生かせる照明システムを備える。種まきから出荷までの期間を露地栽培の3分の1~8分の1程度に短縮できる。

 森久エンジは、前身企業の1986年から野菜工場の開発を始め、農業に参入する大手企業など13社に納入。2015年には神戸市北区で実証工場を整備し、野菜生産の研究を進めてきた。

 その中で光量や温度、肥料などを調節することで、大きさや重さのほか、葉の軟らかさ、甘さや苦さの味、ビタミンやカルシウムの濃度などを調整する技術を確立した。販売先のニーズに合わせて野菜を安定供給できるという。

 新工場で2月下旬から、フリルレタスやクレソン、結球レタスなどの生産に着手。3月中旬から食品スーパーやレストランなどに出荷するという。

 森久エンジの森一生社長(60)は「サラダ用は歯応えのある食感に、火を通す中華料理向けには葉を厚くするなどの調整をする。固さや栄養価もコントロールでき、高齢化や生活習慣病防止などの予防医学にも貢献したい」と話した。