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大手でベア、中小は慎重 県内企業でも回答始まる

2019.03.14
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神戸新聞NEXT

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 2019年春闘で主要企業の集中回答日となった13日、兵庫県関連の上場企業の一部でも回答が出始めた。大手はベースアップ(ベア)実施企業が目立ったものの、前年並みかそれ以下にとどまった。世界経済の減速への懸念など業績の先行きが不透明さを増す中で、今後交渉が本格化する中小でも賃上げに慎重な姿勢の企業が少なくない。(大島光貴、末永陽子)

 川崎重工業(神戸市中央区)はベア1500円を回答。18年妥結額と同額で、6年連続の賃上げとなった。担当者は「19年度から新しい中期経営計画が始まる。成長軌道に乗るために従業員の努力に報いるとともに、一層の取り組みへの期待を込めた」と説明する。

 ベアと定期昇給を区別しない賃金改定を行うアシックス(同市中央区)は、6811円(算定基礎賃金ベース)で妥結。18年の7628円を約800円下回ったが、組合員の基本給平均に対する割合では、ほぼ前年並みを維持したという。

 三菱電機はベア千円で前年比500円減。11日に回答した三ツ星ベルト(同市長田区)は「定期昇給のみで、ベアはない」とし、金額は非公表。18年は定昇を含め6580円だった。

 連合兵庫によると、傘下組合のうち112組合の賃金の平均要求水準(8日時点)は定昇とベアを合わせて月8307円で、前年より微増だった。多くは3月中の妥結を目指しているという。

 大手電機メーカーの下請け会社に勤める女性会社員(26)は「受注増に伴って仕事は増えているが、生活していく上で好景気を実感することは本当に少ない。基本給が上がらないと、みんな消費にはお金を回せないのでは」とぼやく。

 一方、県内にあるメーカーの役員は「先行き不透明な中で、固定費増加に直結するベアはそう簡単ではない」と漏らした。