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紫外線反射で虫よけ 小泉製麻が飛行妨害シート開発

2019.03.19
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新開発の虫よけシートを手に笑顔を見せる小泉製麻の藤田勇さん(左)と農家の東馬場怜司さん=神戸市北区道場町塩田

新開発の虫よけシートを手に笑顔を見せる小泉製麻の藤田勇さん(左)と農家の東馬場怜司さん=神戸市北区道場町塩田

 資材メーカーの小泉製麻(神戸市灘区)は、ビニールハウスの周囲などに敷くだけで、虫の侵入を防ぐことができる農業用資材「虫フラッとシート」を開発した。紫外線を拡散反射する独自の技術で、アザミウマやコナジラミなど微小害虫の飛行を妨害する。農薬を減らすことができ、環境配慮にもつながるとして、農家の注目を集めている。(中務庸子)

 シートは、害虫が背面に紫外線を受けることで飛行姿勢を保つ習性を利用。白いシートに反射した紫外線を腹に浴びると錯乱を起こして落下する仕組み。原料のポリエチレンに加えた添加剤が目に見えない小さな凹凸を生み、自社製品の黒いシートに比べて紫外線の反射効率を最大80%向上させた。

 研究は2015年、兵庫県立農林水産技術総合センターや愛媛大学などと始めた。当初、学会などでは有識者から「虫は紫外線に寄る習性がある。かえって増えるのでは」との指摘もあった。しかし、徳島県や長野県など全国8県14カ所で3年がかりの実証実験を行い、イチゴなどの主要害虫のアザミウマを50~95%忌避する効果が確認できたという。

 シートは、果樹園の地面や、畑の周囲に敷いても効果を期待できるという。また、本来の用途である雑草防止の役割も果たす。2年前に同シートを試験的に導入した東馬場農園(神戸市北区)代表の東馬場怜司さん(36)は「晴れの日には目を開けていられないほどのまぶしさで効果が期待できる。昨年は、シートと他の防虫関連資材を組み合わせて、農薬散布の回数を10分の1以下にまで減らせた」。小泉製麻開発マーケティング室の藤田勇主幹(57)は「農薬だけに頼らない総合的病害虫管理の中核になるはず」と話している。

 耐久年数は3~4年、1平方メートル300円。2年で50万平方メートルの販売を目指す。同社開発マーケティング室TEL078・841・9341