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全国初のハンター育成施設 兵庫県が22年開設へ

2019.03.26
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 兵庫県は、農林業に被害を与える野生動物の駆除を強化するため、狩猟者の育成拠点を三木市内に整備する。射撃やわなを設置する訓練場のほか、基礎知識を学ぶ研修施設を設け、2022年5月の開設を目指す。県によると、実技と研修の両方を備えた養成施設は全国で初めてという。(山路 進)

 「県狩猟者育成センター(仮称)」。総事業費の見込みは約25億円。19年度当初予算に土地の測量や設計などとして1億7千万円を盛り込んだ。

 新センターは、同市吉川町福井、上荒川にまたがる県有林約75ヘクタールを活用。散弾銃やライフル銃の六つの射撃場と箱わななどの設置訓練場、研修棟、模擬銃による狩猟体験設備などを備える。

 県によると、県内の狩猟免許所持者はジビエ(野生鳥獣肉)料理のブームなどを受け、12年度の5514人から17年度には7058人に増えた。ただ、60歳以上の所持者が58%を占め、この10年間で免許所持者の約5割が更新を見送って返上したという。県は37年度に狩猟者が半減すると試算する。

 県内の野生動物による農林業被害額は17年度で5億200万円。08~11年度の9億円前後から減ったものの依然高水準となっている。野菜や樹木の食害などが多く、イノシシ(1億8200万円)とシカ(1億7500万円)で約7割を占める。イノシシに指をかみ切られるなど人への被害も後を絶たない。

 鳥獣被害が出た際には、各市町の依頼を受けた猟友会のメンバーらが随時駆除。一方、野生動物との共生を図る観点から、県はイノシシやシカなどの推定生息数をもとに年間の捕獲数目標や猟期を設け、狩猟者が猟を行っている。

 県鳥獣対策課は「将来的に捕獲が十分にできなければ、鳥獣被害が増えかねない。新センターで必要な狩猟者を育成していきたい」としている。