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丹波の採卵養鶏場 畜産GAP、兵庫県内で初認証

2019.04.09
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畜産GAPの認証書を掲げる「たまごの郷」の小島政徳場長(左)と籠谷の水落康志さん=丹波市氷上町三原、たまごの郷

畜産GAPの認証書を掲げる「たまごの郷」の小島政徳場長(左)と籠谷の水落康志さん=丹波市氷上町三原、たまごの郷

 鶏卵生産販売の「たまごの郷」(兵庫県高砂市)は、丹波市氷上町の採卵養鶏場で、畜産物の安全や環境保全などの基準を定めた「畜産GAP(ギャップ、農業生産工程管理)」の認証を取得した。畜産分野でのGAP認証は兵庫県内で初めて。(山路 進)

 同社は、鶏卵を加工販売する籠谷(高砂市)の関連会社で2000年に設立。従業員9人で、茶色い羽毛のボリスブラウン種約6万羽を育て、1日約4万5千個の卵を生産する。ブナの樹液や魚の煮汁などを加えた餌で濃厚な味に仕上げたのが特長という。全量を籠谷に出荷し、「奧丹波の卵」などの銘柄で県内のスーパーや飲食店などで販売されている。

 たまごの郷は、籠谷が06年に食品衛生管理に関する基準「兵庫県版HACCP(ハサップ)」を取得した際の採卵養鶏場で、衛生管理に力を入れてきた。さらに経営管理や環境保全などを強化しようと、昨年6月から畜産GAP認証の取得に向けて準備していた。

 食品としての安全性や農場内外の衛生面、従業員の管理、騒音などの周辺環境に加え、鶏の健康への配慮など約100項目をチェック。高所作業を複数人で行うなどの見直しを進め、各作業の手順書も作った。採卵養鶏場の小島政徳場長(59)は「全従業員でさまざまな作業の意味を振り返る好機だった」と、認証取得の意義を語る。

 今年2月の審査員によるチェックを経て、3月22日付で畜産GAPの認証を受けた。小島場長と認証作業に当たった籠谷の水落康志さん(42)は「においや音など周辺への配慮に努め、安全安心でおいしい卵を届けていきたい」と話す。

 国内の畜産業界でのGAP認証は17年度から本格化し、これまでに同養鶏場を含む全国78農場が取得している。

 【畜産GAP】 正式名称はJGAP家畜・畜産物。日本GAP協会が2017年4月に乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏、肉用鶏の生産者を対象に制度化した。GAPは農業の持続性を高めるため、欧州で1997年に始まった。国内の農産分野では04年以降、全国で約4800農場が取得。うち兵庫県内は約20。畜産では宮崎大農学部が14年に欧州発祥の「グローバルGAP認証」を初めて取得した。