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航空機部品増産へ 上村航機、神戸工場2・5倍に拡張

2019.05.17
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航空機部品の工場(右)と、新たに取得した隣接用地=神戸市西区見津が丘5、上村アドバンスド・テクノロジー

航空機部品の工場(右)と、新たに取得した隣接用地=神戸市西区見津が丘5、上村アドバンスド・テクノロジー

 金属加工の上村航機(兵庫県加古川市)は16日までに、航空機エンジンの部品を生産する子会社、上村アドバンスド・テクノロジー(UAT、神戸市西区)の隣接地(約1万4千平方メートル)を神戸市から購入した。現工場の敷地面積は約9千平方メートル。約2・5倍に広げ、増産要請に備える。日本政策投資銀行が、成長が見込める産業分野として取得費の一部を融資した。(内田尚典)

 上村航機はボーイング、エアバス社製の最新機に搭載されるエンジンの部品の生産を請け負っている。2018年、政投銀の出資を受けて主力拠点の「西神戸工場」を分社化し、UATを設立した。需要増への対応に加え、従来以上に難易度が高い加工の受注を目指している。

 新たな用地の取得はこうした体制強化の一環。兵庫県内の別の工場に残っている加工の一部を集約するほか、強度検査を自前で行う設備も検討している。UAT社長を兼ねる上村義太郎社長(55)は、「近々に新工場の計画を固め、3年以内に建てたい」と話す。

 上村航機は87年設立。船舶や産業用のガスタービン部品を手掛け、90年に航空機エンジン部品の加工を始めた。18年度の連結売上高は約40億円、従業員約300人。近畿経済産業局と大手メーカーが中心となって関連産業の強化を図る「関西航空機産業プラットフォーム」に参加している。

 政投銀関西支店によると、今回の融資額は数億円。防災の取り組みを評価して金利を優遇する格付け融資を、航空機部品メーカーで初めて適用した。生産設備や事務機器の固定、大半の社員による普通救命講習の受講などが優れているといい、同支店は「中小企業の参入と拡大を支援し、災害時のサプライチェーン(調達・供給網)維持に向けた対策も後押しする」としている。