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女子学生のひと言から開発 難聴者向け骨伝導集音器 ソリッドソニック

2019.05.18
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頬骨などに振動を伝えて周辺の音が聞こえる骨伝導集音器と、開発したソリッドソニックの田中哲廣代表=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動を伝えて周辺の音が聞こえる骨伝導集音器と、開発したソリッドソニックの田中哲廣代表=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動を伝えて周辺の音が聞ける骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発した=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動を伝えて周辺の音が聞ける骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発した=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動が伝わり周辺の音が聞こえる骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発し、片耳が聞こえない女性が試作品を体験した=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動が伝わり周辺の音が聞こえる骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発し、片耳が聞こえない女性が試作品を体験した=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動が伝わり周辺の音が聞こえる骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発した=神戸市中央区下山手通4

頬骨などに振動が伝わり周辺の音が聞こえる骨伝導集音器。神戸市垂水区の会社が難聴者向けに開発した=神戸市中央区下山手通4

 頭蓋骨に振動を伝えて音を聞く骨伝導イヤホンを手がけるソリッドソニック(神戸市垂水区)が、難聴者向けの骨伝導集音器を開発した。独自の技術で、既存品と比べ、大音量にしても人の声などの中高音域が伝わりやすくした。補聴器の効果の薄い難聴の人も聞き取れる可能性があるという。24、25、26日の3日間、神戸で視聴体験会を開く。(中務庸子)

 同社はフリーのコピーライターをしていた代表の田中哲廣さん(70)が2008年に設立し、一般向けの骨伝導イヤホンの企画・開発を始めた。従来品の課題とされる歌声など中高音の伝わりにくさを克服しようと、金属の粉末を焼き固めた「圧電セラミックス」の活用を考案。約10年かけて小型・軽量化を実現し、特許を取得した。

 難聴者向け集音器の開発は17年、片耳が聞こえない女子学生のひと言から始まった。東京で開いた展示会で、「イヤホンを試したら音が聞こえた」と報告を受けた。外耳・中耳から内耳に音を伝えられず補聴器の効果が薄い「伝音性難聴」でも、骨伝導なら聞き取れる人がいると知った。

 難聴者向けとしてもPRすると評判が広まり、約300個が完売した。振動が無駄なく伝わるようイヤホン型にしたことや、人の声の伝わり方にこだわった特許技術が思わぬ効果を発揮。「日常の会話にも使えたら」との要望が多く寄せられ、同年、骨伝導集音器の製品化に取り掛かった。

 イヤホンと一体化した集音器は首から提げて装着する。アンプを内蔵し、出力を上げて振動を伝えられるよう工夫。一般的な骨伝導イヤホンの2倍まで高めても雑音を抑えて人の声などの中高音域を伝えられるという。近距離無線通信「ブルートゥース」に対応し、スマートフォンで音楽や通話も楽しめる。

 耳が聞こえにくかったり、片耳が聞こえなかったりする難聴者は、聴覚障害の認定を受けられないが、日常生活で支障を感じているという。集音器を試した片耳難聴の西宮市の女性は「補聴器を使っても聞こえないと医師に言われて諦めていたので、この集音器を着けて生活するのが楽しみ」と話す。

 田中さんは「一人でも多くの難聴者の日常が快適になればうれしい。聞こえには個人差があるので、ぜひ手にとって試してもらいたい」と話している。

 年内にも発売し、1器7万円前後を予定。体験会は神戸市中央区下山手通4の県民会館7階で、いずれも午後1~5時。無料。ソリッドソニックTEL078・958・7088