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「三木谷は本気だ」 元米MS社副社長の西氏、楽天のモバイル事業語る

2019.06.10
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西和彦氏

西和彦氏

 日本は近年、「第4次ベンチャーブーム」と言われるほど起業が盛んだが、数あるベンチャーの中で注目すべき起業家はだれか。元米マイクロソフト社副社長で国内ベンチャーの先駆者・西和彦さん(63)=アスキー創業者、元社長=に尋ねると、尊敬する起業家として楽天会長兼社長の三木谷浩史氏の名前を挙げ、楽天モバイル事業の勇気と創造性をたたえた。西さんへのインタビューの要旨は次の通り。(聞き手・大島光貴)

 三木谷はすごい。楽天が国内4番目の電話の会社「楽天モバイル」を始めたが、本気だ。成功するんじゃないか、そういう感じがする。通信ネットワークがNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクと全く違う。高速無線インターネットのネットワークになっており、第5世代(5G)移動通信システムを最初から作れる。他社より1世代先に行っている感じがする。基地局も増やし、いずれ全国をカバーするようになると思う。

 各社の5Gネットワークを分析すると、楽天が抜群によかった。これはえらいことだ。スマートフォンとパソコンの連動がしっかりできるようになる。すごく便利になると思う。

 それから楽天の強みは、アンテナと送受信機の物理的距離(の近さ)だ。他社は送受信機とアンテナを長いケーブルでつないでいるが、楽天はアンテナの裏に送受信機がある。10センチぐらい。あり得ないぐらい効率がいい。また、低遅延などの点で、抜群に優れている。

 (携帯電話事業に)一番遅れて4番手で参入するという勇気と、全く新しいネットワークを構築しようとする創造性。この二つは立派だ。僕は楽天モバイルがやっていることに注目している。ベンチャーそのものではないか。

【西和彦(にし・かずひこ)】1956年、神戸市須磨区生まれ。早稲田大理工学部在学中の1977年、アスキー出版(後のアスキー)を創業。79年、米マイクロソフト社副社長。86年、アスキー社長に就任し、89年上場。国内の上場企業では最年少社長(当時)となる。99年、工学院大院で博士号を取得。2000~03年、米マサチューセッツ工科大メディアラボ客員教授。01年、須磨学園学園長(現職)。17年、東大IoTメディアラボラトリーディレクター(同)。