ひょうご経済プラスTOP 経済 神戸ビーフのEU輸出で 兵庫県内に近畿初の認可食肉処理施設

経済

神戸ビーフのEU輸出で 兵庫県内に近畿初の認可食肉処理施設

2019.07.08
  • 印刷
神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

欧州でもブランドが保護される「GIマーク」入りの神戸ビーフの出荷箱=姫路市東郷町、和牛マスター食肉センター

欧州でもブランドが保護される「GIマーク」入りの神戸ビーフの出荷箱=姫路市東郷町、和牛マスター食肉センター

 兵庫県姫路市の食肉処理施設「和牛マスター食肉センター」が、神戸ビーフなどの兵庫県産ブランド牛を欧州連合(EU)に輸出するための施設認可を受けたことが7日、分かった。EU向けの食肉処理施設は近畿で初めて。これまで兵庫県内に認可施設がなく、九州の施設に陸送する必要があったが、地元で生産から処理までの一貫体制が整うことで、一層の輸出拡大が期待される。(山路 進)

 厚生労働省が1日付で認可した。EU向けの認可施設では高度な衛生管理に加え、処理直前まで牛を強打しないなどの福祉的管理も求められる。認可施設の数は少なく、全国でも5例目。

 神戸ビーフ、但馬牛は2012年から23カ国・地域に輸出。EUには14年のドイツから順次、フランスやオランダなど9カ国に出荷し、18年度には約14・8トンと全輸出量の32%を占めた。神戸ビーフのブランドを管理する神戸肉流通推進協議会の指定飲食店も現地で約70店を数える。

 今年2月に発効した日本とEUの経済連携協定(EPA)では、地域の農産品ブランドを守る地理的表示(GI)が相互に保護される。神戸ビーフと但馬牛は15年に国内でGIに登録済み。ただ、EU向けの認可処理施設が県内になく、九州で処理してから輸出していたため、EUでGIの保護要件を満たしていなかった。

 同センターを通じた両ブランド牛のEU輸出は8月にも始まる見込み。県内で処理するため、域内28カ国でGIの保護対象となる。

 輸出用を含め但馬牛を年約250頭出荷する谷口隆博さん(58)=宍粟市=は「欧州に本物の神戸ビーフを安心して届けられる。生産にも力が入る」と喜ぶ。同センターの運営会社「和牛マスター」の池田政隆社長(64)は「名実とも神戸ビーフの窓口となり、待ち望む世界の人たちに向けて輸出を増やしていきたい」と意気込む。

 同センターは5月、米国向けの処理施設に認定。その後も香港、カナダ、オーストラリア、アルゼンチン、ウルグアイへの輸出も認められ、EUを含め計45の国・地域に輸出できるようになった。