ひょうご経済プラスTOP 経済 車部品製造のニチリン、英国生産終了へ 20年6月末

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車部品製造のニチリン、英国生産終了へ 20年6月末

2019.08.09
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(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

(注)表の数字の単位は百万円。▲は赤字計上か、割合減少。前期の配当は実績

 ニチリン(兵庫県姫路市)は9日、自動車用ブレーキホースなどを手掛ける英国工場の生産を2020年6月末で終了する、と発表した。最大の納入先であるホンダが、同国とトルコでの生産を21年中に終えることを決めたため。英国による欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」の可能性が高まって事業環境の不透明さが増しており、操業継続は困難と判断した。(塩津あかね)

 ニチリンの英国工場(マンチェスター市)は1999年に稼働。四輪・二輪車用のブレーキホースのほか、空調用のエアホースなどを製造・販売する。売上高約30億円(18年12月期)の4割強がホンダ向けで、日産自動車や仏ルノー、英ランドローバーなどにも製品を納入している。

 しかし、ホンダが英国生産の終了を決めたほか、他の自動車メーカーへの販売が低迷。英国がEUからの合意なき離脱に踏み切った場合、ニチリンは関税、物流などのコスト上昇などが避けられないとみて、現地生産からの撤退を決めた。従業員約80人の大半を解雇する。今後、スペイン工場に生産機能を移すが、ベトナムなどアジア地域への移管も含めて欧州事業の再編を検討する。

 大阪市内で会見した前田龍一社長は「英国での生産再開はまずないだろう」と話した。

 同日発表した19年6月中間連結決算は、高採算品の納入先である北米の日系メーカーの販売不振で経常利益が大きく落ち込んだ。各種ホースの中国生産を再編するのに伴い、解雇する従業員への補償金約6億3千万円を特別損失に計上し、最終利益も大幅に減った。

 19年12月期は、英国工場の生産終了による従業員への特別退職金など約1億3千万円を特損計上し、最終利益が2割強下落する見通しだ。