ひょうご経済プラスTOP 経済 偽「神戸ビーフ」DNA鑑定 肉片保管、疑い事案確認へ

経済

偽「神戸ビーフ」DNA鑑定 肉片保管、疑い事案確認へ

2019.09.25
  • 印刷
冷蔵庫内で競りを待つ神戸ビーフの枝肉=2019年3月、加古川市志方町、加古川食肉センター

冷蔵庫内で競りを待つ神戸ビーフの枝肉=2019年3月、加古川市志方町、加古川食肉センター

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

 兵庫県産の高級ブランド牛肉「神戸ビーフ」「但馬牛(ぎゅう)」を生産、流通する業界団体が、両ブランドの偽装を防ぐ新システムを10月から稼働させることが24日、関係者への取材で分かった。両ブランド肉を処理する県内の食肉センターで枝肉の切片を採取、乾燥保管しておき、偽装疑いなどの事案が生じた際、肉片を使ってDNA型鑑定できるようにする。DNAレベルの厳格な管理で偽装の有無を素早く確かめ、不正出荷・販売の抑止にもつなげる。(山路 進)

 システムをつくるのは、兵庫県食肉事業協同組合連合会▽神戸肉流通推進協議会(流推協)▽県食肉卸組合連合会▽県肉用牛肥育協議会-の4団体。関係者によると、DNA型鑑定を含めたブランド牛肉の管理システムは全国初という。

 両ブランド牛肉は、県内で代々育てた牛を交配し、成育させた但馬牛(うし)だけが対象。神戸や淡路、但馬など県内6カ所の食肉センターで流推協が脂の入り具合などを審査し、基準を満たした高品質の牛肉だけが両ブランドを名乗れる。

 新システムは、両ブランドに認定された枝肉の肉片と牛の鼻紋、個体識別番号などを姫路の食肉関連企業で5年間保管する仕組み。偽装などの疑いが発覚すれば農林水産省に通報し、同省の委託機関でDNA鑑定による照合を行う。10月1日から運用する。

 両ブランドは流推協が1983年から管理・認定。2015年には、地域の農産品ブランドを守る国の地理的表示(GI)に選ばれ、流推協に名称の独占使用が認められた。国は不正使用者に表示の抹消を命じ、従わない場合は罰則を科すこともできる。

 神戸ビーフは12年から輸出が始まり、現在は欧米や台湾など23カ国・地域に拡大。訪日外国人客の増加とともに人気も急上昇し、18年度の枝肉価格は1キロ当たり約4400円と10年前の2倍近くに高騰している。

 流推協はブランド管理のため、生産者に加え、取り扱う精肉店や飲食店の登録制度も実施。国内の登録飲食店は09年は約30店だったが、現在は170店以上に増えている。ラグビーワールドカップなど国際イベントが相次ぐ中、神戸・三宮周辺では「神戸ビーフ」の看板を掲げる未登録店の増加が課題とされてきた。