経済
車内に兵庫五国の香りを 県自動車整備組合がアロマ製作
兵庫県自動車整備商工組合(神戸市東灘区)は、乗用車内で「兵庫五国」(但馬、丹波、播磨、摂津、淡路)をイメージした香りを楽しめるアロマグッズを製作した。組合加盟の整備工場などを利用したドライバーに配布する予定。各地への関心を誘ってドライブしてもらい、地域経済活性化につながることを期待している。
入庫や車の引き渡し以外にも満足してもらえるサービスを提供しようと、県中小企業団体中央会(神戸市中央区)の支援を受けて考案。渡した後も余韻が残る「香り」を軸に据えてグッズを開発した。
アロマ関連商品などを製造販売する「植物セラピーあろあろ」(兵庫県伊丹市)に協力を仰ぎ、粉末状にしたアロマオイルを小袋に詰めた。車内に置くと香りが広がり、使用後は燃えるごみとして廃棄できるという。
香りは5種類で、兵庫五国を代表する風景をイメージ。但馬は兵庫県産ヒノキ、丹波は大地を想起させる土っぽいものに。播磨はラベンダーパーク多可(兵庫県多可町)にちなんでラベンダーを採用。摂津は伊丹市の特産品「たみまるレモン」からさっぱりしたかんきつ系に、淡路は花に囲まれているような豊潤な香りにした。ヒノキとラベンダーは現地で抽出したアロマオイルを使った。
「播磨」「摂津」などと印字した商品の外袋には、ドライブのおすすめポイントや、五国それぞれの特徴を掲載したウェブサイトにつながるQRコードをあしらう予定。同組合の井手俊文常務理事(61)は「香りのグッズが、車を使って兵庫県内を旅するきっかけになれば」と話す。来年度からの配布を検討している。(中村有沙)