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災害で停電、充電拠点を提供 神戸・大吉財団「でんきの避難所」

2019.10.16
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大吉財団が「でんきの避難所」で用意する防災用品=神戸市中央区八幡通4

大吉財団が「でんきの避難所」で用意する防災用品=神戸市中央区八幡通4

 被災地の支援に取り組む「大吉財団」(神戸市中央区)は、停電時に公民館や集会所で電気を使えるようにする事業を始めた。「でんきの避難所」と命名し、屋根に太陽光発電設備を設け、持ち運びできるバッテリーやカセットガスを使った発電機などの防災用品を無償で提供する。スマートフォンの充電も可能にして被災者の情報過疎を防ぐ。(大島光貴)

 新電力の洸陽電機(現シン・エナジー)を創業した同財団理事長の山本吉大氏(49)が、昨年の西日本豪雨に伴う停電で不便な暮らしを強いられた被災者の状況を知り、でんきの避難所を発案した。太陽光発電設備を無償で設置する事業に着想を得て、県内の発電事業者と業務提携を結んで取り組む。

 現在、希望施設からの申請を受け付けている。審査を経て採択されると、公民館などの施設管理者は発電事業者と10年間の契約を結ぶ。事業者は売電収入を受け取る一方、同財団に手数料を支払う。財団は手数料を元手に防災用品を調達し、施設側に無償で提供する仕組みだ。

 防災用品は8種類。停電時に非常用電源として使えるコンセントやスマホ12台を一括対応できる充電器、充電式の発光ダイオード(LED)ランタンなども用意する。工具セットや携帯トイレも供給する。

 9月の台風15号による千葉県の広域停電で、市民生活に大きな影響が出た。防災士資格を持つ同財団の青井介事務局長(37)は「避難所は各種情報や行政サービスが手に入るが、身を寄せにくいとの声も聞く。充電の拠点とすることで行きやすい場所になれば」と期待する。

 12月20日まで申請を受け付け中。県内では神戸・阪神間や播磨地域が対象で、おおむね築25年以内などの条件がある。現地調査や審査を経て採択する。

 同財団TEL078・241・3751

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 同財団は、台風19号で甚大な被害を受けた長野県に近く支援に入り、被災者がバッテリーや発電機などを利用できる拠点を設ける計画だ。