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タマネギ生産、播磨で急拡大 淡路島に次ぐ規模に

2019.11.19
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2019年産タマネギと20年産用の苗を手にする生産者の衣笠愛之さん(左)と飯塚祐樹さん(右)、JA兵庫西の担当者=姫路市夢前町宮置

2019年産タマネギと20年産用の苗を手にする生産者の衣笠愛之さん(左)と飯塚祐樹さん(右)、JA兵庫西の担当者=姫路市夢前町宮置

 播磨地域でタマネギの生産量が急拡大している。JA兵庫西(兵庫県姫路市)が2017年から、農家の収入増に向けて専用の乾燥施設や農機具を導入。冬の植え付けから初夏の収穫までの技術支援も行う。生産規模は16年植え付け当初の16軒の3・6ヘクタールから、19年産は21軒の16ヘクタールと面積で4倍に成長。一大産地の淡路島に次ぐ県内産地となっている。(山路 進)

 県内のタマネギ産地は、国内有数でもある淡路島の1500ヘクタール、8万トン超が筆頭。ほかに加東市や小野市などがあるが、いずれも面積は10ヘクタール以下にとどまる。

 同JAは17年から、管内5市6町(一部地域を除く)の若手農家らの収入安定策として、タマネギの産地化を進める。コメなどに比べて収益性が見込まれ、乾燥施設で保管すれば通年出荷ができる点に着目した。国や県などの補助金を活用し、計8千万円余りをかけて苗の定植や畝立て、収穫などをする大型農機約10台を導入。主食用米の乾燥設備をタマネギ用に改修し、体制を整えてきた。

 生産量は17年産の44トンから、19年産は685トンに拡大。タマネギ生産を希望する各農家と同JAが栽培契約して全量を買い取り、直売所「旬菜蔵(しゅんさいぐら)」のほか、加工用などとして販売する。

 「米価が低迷する中、安定した収入が期待できる」と、姫路市夢前町で就農7年目の飯塚祐樹さん(40)は意義を語る。水稲を中心に小豆を育ててきたが、農業法人・夢前夢工房(同市夢前町)代表の衣笠愛之(よしゆき)さん(58)の誘いで17年冬、タマネギ栽培に加わった。

 稲刈り後の田んぼ約30アールでスタートした飯塚さん。水をたたえる稲作用の土と違い、乾燥させたタマネギ向きの土質に改良する。農薬散布や水の管理、収穫などのたびにJA職員が作業を支援。今年の作付けを80アールに広げる予定だ。飯塚さんは「自分で機械を買って栽培し、販売先を見つけるのは難しい。収量を安定させ、自立できるように頑張りたい」と話す。

 飯塚さんよりも1年早くタマネギづくりを始めた衣笠さんは、4ヘクタールで約100万本の苗を定植。「今はJAへの出荷だけで名前も兵庫県産タマネギだが、学校給食への販売やブランド化も考えたい。播磨のタマネギをPRしていきたい」と力を込める。