ひょうご経済プラスTOP 経済 兵庫のメーカー2社、防災製品に注力 災害頻発で需要増

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兵庫のメーカー2社、防災製品に注力 災害頻発で需要増

2019.11.20
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電線を埋設するブロックの模型を手にするイトーヨーギョーの社員=大阪市北区中津6、イトーヨーギョー

電線を埋設するブロックの模型を手にするイトーヨーギョーの社員=大阪市北区中津6、イトーヨーギョー

日工の子会社が製造する防水板(日工提供)

日工の子会社が製造する防水板(日工提供)

 兵庫県内のメーカーが、防災製品の製造・販売に力を入れている。気候変動が原因とみられる台風の大型化で風水害が深刻となり、各地で地震も頻発しているからだ。電柱の地中化に必要な関連製品の販売を強化したり、防水板を増産したりして、災害に強いまちづくりに向けた官民の需要を取り込む。(塩津あかね、横田良平)

 コンクリート製品製造のイトーヨーギョー(本店・神戸市中央区)は、電線を収納する埋設ブロックの販売を強化する。電線を地中化するニーズに対応し、排水溝と一体化した埋設ブロックを2013年に発売した。

 電線の地中化は景観保全だけでなく、台風や地震の際に電柱が倒れて送電が不能になるリスクを避けることができる。17年に京都・先斗(ぽんと)町での採用が決まったのを機に、排水溝の部分を省いた製品を開発した。道路幅が狭い場所にも適しているといい、来年夏に完工する予定だ。

 先斗町で採用された後、官民の引き合いが増えた。この製品を採用した千葉県睦沢(むつざわ)町では、9月の台風15号の影響で一時的に停電したものの、埋設した電線は被害を免れ、早期に停電が解消したという。

 畑中浩社長は「大きな台風がきても、停電しない地域を広げたい」と話す。同社は埋設ブロックの売上高を19年度見込みの1700万円から、21年度には1億円に拡大する考えだ。

 アスファルトプラントを手掛ける日工(明石市)は防水板の生産能力を4倍に引き上げる。ゲリラ豪雨や台風などで浸水被害が増えていることから、完全子会社の日工マシナリー(千葉県野田市)が明石市内にある既存の工場棟を取得し、来年2月にも稼働させる。

 投資額は約3億円。新工場の生産能力は千葉の工場の約3倍に当たる月450枚で、防水板の売上高を約5億円から3年後には10億円に伸ばす計画だ。同社は水門や防潮扉の生産技術を活用し、8年ほど前から防水板の生産を始めた。ビルや地下鉄駅の入り口に取り付ける。

 4、5年前から引き合いが目立つようになり、売上高は2桁増が続いていた。日工によると、防水板の市場規模は10年前の数億円から、直近は約50億円に拡充しているという。