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ノーリツ、営業利益50億円目標 収益率高い業務用に注力

2019.12.21
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事業撤退や希望退職を決断した思いを語るノーリツの國井総一郎社長=神戸市中央区江戸町

事業撤退や希望退職を決断した思いを語るノーリツの國井総一郎社長=神戸市中央区江戸町

 給湯器大手ノーリツ(神戸市中央区)の國井総一郎社長は20日、神戸新聞社の取材に応じ、11月に発表したシステムキッチン・バスなどの事業撤退と約600人の希望退職について、「財務体質や雇用環境が良好な今、会社を次世代につなぐため決断した」と説明した。2021年12月期に国内事業で営業利益50億円を確保する考えを明らかにし、収益率の高い業務用給湯器などの販売を拡大する方針も示した。(大島光貴)

 同社の国内事業は連結売上高の約7割を占め、19年12月期は約1500億円、営業利益は25億円の見通し。國井社長は「国内で50億円の営業利益が持続的な成長のための条件」と強調。構造改革により、売上高は130億円減少する可能性があるが、営業利益を倍増させられると試算する。

 システムキッチンなどの住設システム分野は採算性が低く、近年経営を圧迫。主力の給湯器事業の足を引っ張るようになってきた。全従業員に占める45歳以上の正社員比率が高いことも負担になっていた。

 従業員の不安を払拭(ふっしょく)するため、11月27日の方針発表後は社長自ら、メールやイントラネットを通じ構造改革の背景や狙いを全社員に伝えた。早期退職対象の約2千人に役員が直接説明し、面談も始めている。「社員にとっては拒否反応がある内容。丁寧に説明してきたつもりだ」と話す。

 成長戦略として、ホテルや病院、老健施設など非住宅向けに重点を置き、保守点検も手掛けられる業務用給湯器を拡販する方針。21年に始まる中期経営計画に盛り込む。従業員は約2割減るが業務も減らし「現場が主役の組織運営に変え、未来を切り開く人材をどんどん抜てきする」と語る。

 海外事業では、米中貿易摩擦に伴う景気減速で不振の中国事業を見直す。現地子会社で日本向けレンジフードを増産するほか、3カ所の工場で製品別に生産を集約するなどして経費を削減する。成長性の高い東南アジア新興国では、M&A(企業の合併・買収)を視野に入れた事業進出に意欲を示した。

【ノーリツの国内事業構造改革】不採算のシステムキッチン・バスなどの住設システム分野から撤退し、2020年6月末で開発・生産・販売を終える。既に販売した商品のアフターサービスは継続する。希望退職は45歳以上の正社員と、契約社員の約600人が対象。20年1月に募集、同3月20日に退職する。退職金を加算するほか、2年間再就職を支援する。20年12月期に特別損失70億円を計上予定。