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いつまで続くマスク品薄 期待かかる県内メーカーの増産

2020.04.14
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ショウワが導入したマスク生産機械=尼崎市金楽寺町2

ショウワが導入したマスク生産機械=尼崎市金楽寺町2

 新型コロナウイルスの感染拡大で不足するマスクの生産に、シャープなどの大手に加え、兵庫県内のメーカーが相次ぎ乗り出している。政府は、3月に国内で供給された量は回復しつつある輸入分と合わせて約6億枚とするが、需要に追い付かない。店頭の品薄は解消されないままで、増産に期待がかかる。(三島大一郎、大島光貴、中務庸子)

 物流容器や自動車生産設備に使われる洗浄機を製造するショウワ(尼崎市)は新たに、不織布マスクの生産機械を導入した。

 現在、清浄な空気を保つクリーンルームの整備や材料調達などを進めている。5月に生産を始め、まずは医療機関に無償提供する考え。その後、一般販売に切り替え、月100万枚の生産を目指す。藤村俊秀社長(49)は「困っている人に届くよう、少しでも力になりたい」と話す。

 ランプ製造のフェニックス電機(姫路市)も、グループ会社を通じて不織布マスクの生産設備を調達。本社工場にある既存のクリーン室を改修して5月中旬にも生産を始め、姫路市を通じて病院や福祉施設などに供給する。当初は月約80万枚の生産を目指す。

 国内では、自社工場を持つユニチャーム(東京)が生産量を通常の2倍に増やしたほか、政府が設けた補助制度を活用して設備を導入したシャープなどがマスクの生産を始めている。補助金を認められた企業群は、3月末まででショウワなど13件に上る。

 小売りの現場は、苦しい対応が続いている。生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)の担当者は、「マスクの入荷はあるが少ない。全店では販売できない」と話す。入荷は週1回程度。薬店が入る店舗のみで販売し、すぐに完売するという。別の業者の関係者も「入荷は不定期。客から『いつ入ってくるのか』と問い詰められる。こちらにも分からない」と、途方に暮れる。

 外資系メーカーのメディコムジャパン(同市中央区)などによると、国内で流通するマスクはもともと、約8割が中国産だった。新型コロナ問題を受け、一時、中国政府が国外への流通を制限した。

 厚生労働省マスク等物資対策班によると、中国から日本への輸入量は徐々に回復している。国内メーカーの増産もあり、3月の国内供給量は約6億枚と、平常時の月平均3・6億枚(国内メーカー経由分)を上回った。4月は7億枚以上を見込めるという。

 ただ、一般家庭だけでなく、医療機関や介護施設、公共交通機関などあらゆる事業者がマスクを求めている。同対策班は「供給が追い付かない。外出を控え、マスクは必要な分だけ購入を」と話している。