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ウェブ面接、試行錯誤 座談会開催、時間2倍に 新卒採用

2020.06.02
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バンドー化学が行うウェブ面接=1日午後、神戸市中央区港島南町4

バンドー化学が行うウェブ面接=1日午後、神戸市中央区港島南町4

 コロナ禍での就職活動が1日から本格化し、多くの兵庫県内企業がビデオ通話サービスなどを活用したウェブ面接を導入している。実際に対面できない分、相互理解を深めようと、社員との座談会を開いたり、面接時間を長めにしたりと試行錯誤を重ねる。一方、距離の制約を超えられるウェブ選考に手応えを感じる企業も出ている。

 アパレル大手のワールド(神戸市中央区)は5月中旬、若手社員と就活生のオンライン座談会を開いた。ウェブ面接だけでは社員の雰囲気や事業内容が伝わりにくいと考え、急きょ企画。学生50人が参加した。

 学生からは「中古衣料品の事業は(新作を扱う)通常の販売を脅かさないか」「余剰在庫を魅力的に販売する方法は」など質問が相次ぎ、活発にやりとりが繰り広げられた。東京都内の大学4年の男子学生(23)は「現場を率いる人から生の話を聞いて、働くイメージが湧いた」と話す。

 相手の所作や雰囲気などが分かる対面での面接と違い、ウェブでは得られる情報が限られる。本人の個性をより深く知ろうと、工夫を凝らす動きもある。

 「業務スーパー」をフランチャイズ展開する神戸物産(兵庫県稲美町)は、エントリーシートの内容を5月下旬に変更した。「これだけは人に負けないと思うことは」など6項目を追加し、学生の人柄を的確につかもうとする。

 タイヤ大手のTOYOTIRE(伊丹市)はウェブ面接に切り替えたため、昨年まで30分だった所要時間を1時間に延ばす。面接では学生も積極的に質問するように仕向けて「コミュニケーション能力や自社への理解なども評価する」(採用担当者)という。

 一方、ウェブ方式によって幅広くエントリーを得た企業も。給湯器大手のノーリツ(神戸市中央区)は、応募者が例年に比べ1・5倍になった。在米の日本人学生と接触できたほか、遠距離で採用が難しかった東北や九州の学生からも申し込みがあった。

 学生にもメリットは多く、産業用ベルト大手のバンドー化学(同市中央区)の面接を受けた神戸市出身の琉球大大学院2年、金山佳広さん(23)は「交通費がかからず助かった。移動に伴う感染リスクも避けられた」と話していた。(中務庸子、大島光貴)