経済
AIカメラ、スーパーにも 客の行動分析、無人決済
人の視線や行動などを感知・分析するAIカメラは屋外看板だけでなく、スーパーなど生活の身近な場所でも導入が始まっている。大手ディスカウントストア「トライアルホールディングス」(本社・福岡市)はAIカメラを使って客の行動分析を進めている。
兵庫県内の5店舗(武庫川、養父、三田、姫路、明石西インター)での導入はまだだが、福岡市や千葉市など32店舗に計約3500台のカメラを設置。どの棚で立ち止まり、何を手に取ったか、店内の滞在時間などを含めて分析する。データは客を引きつける棚の配置や売り場づくりに活用している。
分析するのは客の行動だけでなく、商品棚もAIカメラが監視。商品が少なくなると、バックヤードに補充を促し、店員が見回ってチェックする必要がなくなる。万引の抑止効果なども期待される。
海外でも米国のウォルマートや、インターネット通販大手アマゾンが展開する食料品店「アマゾンゴー」が店内に大量のAIカメラを設置。人と商品の動きを追跡し、無人決済などを実現している。
トライアル-の担当者は「AI技術を使えば、レジ打ちや商品管理の人員を、接客など人にしかできないサービスに集中させられる。より快適な時間を提供できるようになるはず」としている。(前川茂之)