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自治体の申請書類、動画通話で書き方助言 神戸市がシステム試験運用

2020.10.03
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動画通話の想定。自宅にいる住民(奥)が手元にスマートフォンを向けると、役所の端末に映る=神戸市中央区磯上通2、ドーン本社

動画通話の想定。自宅にいる住民(奥)が手元にスマートフォンを向けると、役所の端末に映る=神戸市中央区磯上通2、ドーン本社

 システム開発のドーン(神戸市中央区)は、自治体の申請書類の書き方について、住民が自宅からスマートフォンの動画通信で担当窓口に相談できるシステムをつくった。遠隔対応を充実させて手続きのために窓口を訪れる回数を減らし、新型コロナウイルス感染防止につなげる。1日から神戸市が試験的に運用している。(中務庸子)

 住所変更や児童手当などの申請を想定。住民のスマホと役所の端末でやりとりする。「ショートメッセージサービス(SMS)」を使い、住民がアプリをダウンロードする必要はない。書類の書き方が分からない住民の相談を受けると、職員は住民のスマホにショートメッセージを送る。添付したURLを住民が開けば、すぐにシステムが起動する。

 動画通話でつながった状態のまま、住民は書類に記入する自身の手元へスマホのカメラを向ける。職員は役所の端末でその様子を見ながら助言。住民のスマホ画面に記入例の画像を表示することもできる。

 従来は、書類の提出後に記入漏れや誤記が見つかると、住民が何度も窓口に足を運ぶ必要があった。電話での説明では伝わりにくく、郵送でのやりとりは手間がかかり、個人情報を記入した書類の管理も課題だった。システムを使えば来庁を減らせ、通信を録画しないため個人情報管理の必要も生じないという。

 同社は地理情報関連のシステムが主力。消防や警察向けに、事故現場やけが人の状態を動画で通報できる「ライブ119」「ライブ110」をすでに実用化しており、住民手続き向けに転用した。

 神戸市の試験運用は、灘区と垂水区で保育入所手続きを対象にし、「他の手続きを含め、効果的な導入方法を検討していく」(同市情報化戦略部)。ドーンの宮崎正伸社長は「5年で200自治体への導入を目指す。民間企業の生産ライン管理など向けの需要も開拓したい」と話す。