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教育現場にスマート農機導入へ 農業系の5高校に

2020.10.13
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タブレット端末で操作ができるロボットトラクター(ヤンマーアグリ提供)

タブレット端末で操作ができるロボットトラクター(ヤンマーアグリ提供)

兵庫県内の牧場で導入されている自動搾乳機(兵庫県提供)

兵庫県内の牧場で導入されている自動搾乳機(兵庫県提供)

神戸新聞NEXT

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 兵庫県教育委員会は、農業系の高校生に先端技術を活用する「スマート農業」を学ばせようと、最新農業用機械の導入を本格化させる。高齢農家が増える中で、農業の省力化につながる最新農機を活用できる人材育成は急務。担い手不足の解消に向けて、2020年度は農業系11校のうち5校でロボットトラクターなどを整備する。(山路 進)

 スマート農業の最新農機は5月、県内で初めて県立農業高(県農、加古川市)に導入された。全国共済農業協同組合連合会兵庫県本部(JA共済連兵庫)から、小型無人機ドローンと衛星利用測位システム(GPS)付きのトラクター、田植え機の寄贈を受けた。

 ドローンは水田を上空から撮影し、苗の生育状況を把握できる。トラクターと田植え機はGPSによる位置情報とハンドルが連動し、経験が浅くても容易に直進させられる仕組み。田植え機の実習で農業科の生徒たちは、植えた苗が真っすぐに並ぶ姿を見て、最新技術を実感した。

 農機の技術開発が急速に進む一方、現行の学習指導要領は13年度に導入されたもので、スマート農業の記載はない。22年度導入の要領から登場するが、県教委はいち早く現場に対応する必要があると判断。国の補助金を活用し、20年度の9月補正予算に1億1200万円を計上し、5校への最新農機計6機の導入を決めた=表。

 篠山東雲高(丹波篠山市)では、ハンドルを握らなくてもタブレット端末で遠隔操作できるロボットトラクターなど2台が導入される。実習を指導する大島久佳臨時実習助手(57)は「省力化の意義を体感できる。雇用や時間の節約など農業現場での活用法までを学ぶ教材として生かしたい」と話す。

 県農の動物科学科には、乳牛の給餌と搾乳を自動化し、データ分析も可能な最新の自動装置が入る。伊林淳弥教頭(52)は「大人よりも巧みにスマホを使いこなす生徒たちがどんな使い方をするか楽しみ」と話した。

 最新農機が導入される各校では、周辺農家らを対象にスマート農業の研修会も開くという。