ひょうご経済プラスTOP 経済 燃料は“家庭ごみ”アスファルト製造バーナー 日工と川重が共同開発

経済

燃料は“家庭ごみ”アスファルト製造バーナー 日工と川重が共同開発

2020.10.31
  • 印刷
日工と川崎重工業が共同開発した炭化燃料燃焼バーナー(日工提供)

日工と川崎重工業が共同開発した炭化燃料燃焼バーナー(日工提供)

神戸新聞NEXT

神戸新聞NEXT

 国内シェア70%のアスファルトプラントメーカー、日工(兵庫県明石市)は、二酸化炭素(CO2)の排出削減対策を進める。道路舗装会社に納入したアスファルトプラントの燃料として、家庭ごみなどが原料の「炭化燃料」を使えるようにするバーナーを開発。2021年度にも実用化する。(塩津あかね)

 アスファルトは、砂や石を混ぜた材料を重油などで燃やして作るため、CO2を多く出す。同社によると、国内の排出量は年間約100万トンと推計され、一般家庭約36万世帯が年間に排出する量に相当する。ごみ由来の炭化燃料を混ぜると、排出量を削減したとみなされる。

 バーナーは、自治体など向けにごみ焼却施設を手掛ける川崎重工業(神戸市中央区)と共同開発した。アスファルトプラントに取り付け、粉状の炭化燃料と重油を混ぜて効率的に燃焼させる。CO2の排出削減効果は約10%としている。

 ごみを炭化燃料にする技術を川重が実用化しており、日工はバーナーで焼いたアスファルトの品質試験を行っている。炭化燃料は重油に比べて安く、舗装会社にもメリットがあるという。環境省の委託で18年度から取り組み、20年度が最終年度。21年度以降、年間10台の販売を目指す。

 このほか、アスファルトプラントが排出するCO2を回収し、建設工事の現場で余った生コンクリートとともに再利用する道も探っている。

 現状では廃棄している余剰生コンにCO2を加え、リンの吸着剤にする技術で、下水処理場などからリンを取り出せる。肥料用などで需要があり、輸入に頼るリンの国産化につながる。日本コンクリート工業(東京)が特許を持ち、日工が開発に協力した。

 菅義偉首相は開会中の臨時国会で、50年までにCO2を含む国内の温室効果ガス排出を実質ゼロにすると表明した。産業界は従来以上の削減を求められる。日工は国内で唯一、アスファルトプラントとコンクリートプラントの両方を手掛けている。関連業界に働きかけてCO2削減への貢献を目指す方針で、辻勝社長は「環境への負荷を減らす努力を続ける。オール電化プラントや、水素などを燃料にする技術も研究している」と話した。