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JCRファーマ 純利益予想1・5倍に上方修正 21年3月期

2021.03.25
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業績予想の上方修正に寄与したとみられる新型コロナワクチンの原液製造装置=神戸市内(JCRファーマ提供)

業績予想の上方修正に寄与したとみられる新型コロナワクチンの原液製造装置=神戸市内(JCRファーマ提供)

 医薬品メーカーのJCRファーマ(兵庫県芦屋市)は25日、2021年3月期連結決算の業績予想を上方修正し、純利益が20年5月予想比1・5倍の71億円になると発表した。契約金収入が予想を21億8千万円上回る64億円になるためだが、詳細は非公表。同社は新型コロナウイルスワクチンの原液を神戸市内の工場で製造しており、納入先の英製薬大手アストラゼネカから受け取る契約金が業績を押し上げるとみられる。(高見雄樹)

 経常利益も1・5倍の91億円、売上高は10・3%増の300億円を見込む。20年5月時点で過去最高を予想した売上高と利益がさらに拡大する。売上高に占める純利益の割合は23・6%と、超高収益企業になる。

 JCRは20年末に、アストラから原液の製造を受託。今月には同市内に国内初となる新型コロナワクチン原液の専用工場を建設し、23年に稼働させると発表している。アストラ製ワクチンを巡っては、接種後に血栓や脳出血などで重症となった例が欧州で報告されたが、現在は各国で接種が再開されている。

 JCRは遺伝子を組み換えたり、細胞を増殖させたりしたバイオ医薬品を手掛けており、これまではライセンス契約の締結時などに相手先を開示してきた。同社が大きな契約を非開示とするのは極めて珍しい。

 本多裕上席執行役員は「ワクチン原液に関わることかどうかも含め、詳細を説明できずに申し訳ない。両社の合意内容に基づいて時期が来れば公式に発表する」としている。