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PCR所要時間を半減 シスメックスの検査薬承認

2021.04.16
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 医療用検査機器・試薬メーカーのシスメックス(神戸市中央区)は15日、新型コロナウイルスのPCR検査試薬について、薬事承認を得たと発表した。「第4波」の到来で検査数が増える中、所要時間を従来の半分の40分に短縮。原料や容器など全てを国内で調達し、世界的な供給不足が起きても対応できる。神戸市西区の工場で月に20万回分を生産し、来週から出荷する。

 一般的なPCR検査は、検体を装置に入れてから結果が出るまでに80分かかる。同試薬を使うと、検査のスピードアップや検査人数の拡大が期待できる。

 PCR検査の自動化を目指し、川崎重工業(同)などが開発したロボット検査システムに同試薬を使えば、8時間で1250人分を処理できる。空港やイベント会場など、短時間に大量の検査が必要な際に威力を発揮するとみられる。

 シスメックスは感染拡大初期の昨年3月、中国製試薬を輸入し、国内初の薬事承認を取得していた。自社開発したコロナ検査試薬は初めて。今月14日付で厚生労働省の製造販売承認を取得し、保険適用にもなった。変異株にも対応できる見通しで、臨床検体を用いた確認作業を進める。

 西区の工場は月に100万回分のPCR検査試薬を生産する能力を持つ。同社は「月20万回分からスタートし、感染状況や検査の需要を見て増産にも対応したい」としている。(高見雄樹)