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阪急阪神HD、初の赤字 367億円

2021.05.14
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経営統合後初の赤字決算を発表する阪急阪神HDの大塚順一執行役員(左)=大阪市北区茶屋町

経営統合後初の赤字決算を発表する阪急阪神HDの大塚順一執行役員(左)=大阪市北区茶屋町

 関西の大手私鉄4社の2021年3月期連結決算が14日、出そろった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響で、主力の鉄道事業の旅客が大幅に減少し、4社すべてが純損益で赤字に転落。阪急阪神ホールディングス(HD)は経営統合で06年に発足して以来、初の最終赤字となった。政府の緊急事態宣言に伴う休業要請を受けたホテルなど関連事業の業績悪化も収益を圧迫した。(高見雄樹)

 阪急阪神HDの純損益は367億200万円の赤字(前期は548億円の黒字)に沈んだ。コロナ禍で主力の鉄道・バス事業のほか、阪神タイガースや宝塚歌劇などの興行、ホテルなど多くの部門が落ち込んだ。

 売上高に当たる営業収益は前期比25・4%減の5689億円にとどまった。営業収益のコロナ影響額は2152億円。営業利益で1042億円が吹き飛んだ。外出自粛や訪日客需要の蒸発、甲子園球場での主催試合減少などが響いた。

 鉄道の旅客数は阪急で前期比26%、阪神で25・5%それぞれ減少。都市交通部門は営業収益が30・9%減り、51億円の赤字だった。赤字額は野球や歌劇の興行部門が23億円▽旅行部門74億円▽ホテル部門179億円-となった。年間配当は1株50円に据え置いた。

 大阪市内で会見した大塚順一執行役員は「鉄道事業は都市間輸送が中心で、回復のピッチは速い。大赤字だったが壊滅的とは言えず、安定配当の観点から50円に据え置いた」と話した。

 このほか、近鉄グループHDは601億円の赤字(前期は205億円の黒字)で会社設立以来、最大の赤字額に。京阪HD、南海電気鉄道も赤字に転じた。

 22年3月期の連結業績予想は、4社すべてが純損益が黒字転換すると見込んだ。ワクチンの接種で鉄道需要が回復すると想定している。