ひょうご経済プラスTOP 経済 兵庫のブライダル業界悲鳴 宣言再延長、繁忙期かぶり苦境続く

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兵庫のブライダル業界悲鳴 宣言再延長、繁忙期かぶり苦境続く

2021.05.29
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感染対策として披露宴会場に設けるアクリル板も当たり前の光景に=神戸市中央区、ルミエランジェ・ガーデン(撮影・赤松沙和)

感染対策として披露宴会場に設けるアクリル板も当たり前の光景に=神戸市中央区、ルミエランジェ・ガーデン(撮影・赤松沙和)

アクリル板の設置など感染対策も徹底する式場=神戸市中央区、ホテルオークラ神戸(撮影・大盛周平)

アクリル板の設置など感染対策も徹底する式場=神戸市中央区、ホテルオークラ神戸(撮影・大盛周平)

アクリル板の設置など感染対策も徹底する式場=神戸市中央区、ホテルオークラ神戸(撮影・大盛周平)

アクリル板の設置など感染対策も徹底する式場=神戸市中央区、ホテルオークラ神戸(撮影・大盛周平)

 新型コロナウイルス感染防止に向けた緊急事態宣言が6月20日まで再延長されることが決まり、兵庫県内のブライダル業界が悲鳴を上げている。発令期間が、本来の繁忙期である春から“ジューンブライド”の6月に重なった上、披露宴に欠かせない酒類提供の自粛などもあり、順延や解約に見舞われている。県内の式場やホテルは、感染防止の徹底や工夫を凝らした婚礼プランの投入で、苦境からの打開を図る。(大盛周平、赤松沙和)

 国内約350の式場やホテルが加盟する「日本ブライダル文化振興協会」(東京)は、コロナ禍による2020年度の業界の経済損失を約9500億円と推計。市場規模の7割近い水準という。

 21年度も4月25日に緊急事態宣言が発令された後、5月11日の当初期限が31日に延長。さらに6月20日までの再延長が決まった。県内各社からは「正直かなり厳しい」「せめて(もう一つの繁忙期である)秋までに状況が収まってほしい」との声が漏れる。

 神戸・ポートアイランドにある式場「ルミエランジェ・ガーデン」は昨年4~8月、挙式・披露宴の実施を自粛し、年間の売り上げがコロナ前の半分以下に沈んだ。今春も19年春に比べて4割程度にとどまり、丸山実代表は「ブライダルはコロナ関連の助成が十分ではなく、厳しい状況」と話す。

 ただ、初の緊急事態宣言が発令された昨春に比べて「影響は緩やか」との見方も。同協会は「昨年から挙式を先延ばししてきたカップルが、見切りを付けて式を挙げる流れが出てきている」と分析する。

 こうした需要に応えるため、各社はテーブルごとの席数を減らしてアクリル板を設置するなどの感染防止対策を徹底。相談や打ち合わせなどのオンライン化や少人数プランの充実など、コロナ禍に適したサービスを提供する。

 ホテルオークラ神戸(神戸市中央区)も、昨年度の婚礼需要が「コロナ前の半減ほど」(担当者)に落ち込んだ。披露宴でのノンアルコール飲料のメニューを増やし、酒類の提供自粛に対応。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を使った式の中継や新郎新婦だけのプラン、茶室や庭園など館内設備を生かした写真プランなどで、需要の掘り起こしを狙う。

 JR姫路駅前のホテルモントレ姫路(姫路市)は、館内に抗菌加工を施し、湿度管理も徹底。オンライン相談などに加え、収容人数の多い会場を少人数でも使えるようにして、感染への不安を解消する。

 ルミエランジェ・ガーデンも同様のサービスを提供しつつ、感染対策を動画配信してPRする。「結婚式は人生の節目となるイベント。できる限りの安全策を講じたい」と、丸山代表は話す。