ひょうご経済プラスTOP 経済 コロナ禍での面接解禁 オンライン定着、対策強化へ知恵絞る企業

経済

コロナ禍での面接解禁 オンライン定着、対策強化へ知恵絞る企業

2021.06.01
  • 印刷
学生とオンラインで面談をする採用担当者=神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

学生とオンラインで面談をする採用担当者=神戸市中央区港島南町4、バンドー化学

 来春卒業予定の大学生らに対する主要企業の選考面接が1日、解禁された。新型コロナウイルス禍の影響で、各社とも昨年と同様にオンライン形式が主流に。遠隔地の学生とも接触できて人材獲得のチャンスが広がる半面、相手の人柄をつかむのに限界があり、自社の強みがどこまで伝わるかにも不安が残る。緊急事態宣言の再延長で対面式の面接が難しい状況だが、オンラインの弱点を補うために知恵を絞る兵庫県内企業もある。(森 信弘、塩津あかね)

 就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京)によると、大学生の就職内定率(5月15日時点)は59・2%。コロナ禍で採用選考が後ろ倒しになった昨年同時期に比べて10ポイント増となり、2019年の同時期と同じ水準に戻った。県内企業でも選考活動は既に本格化している。

 「今年は最終面接を対面でやりたかったが、学生の安全を考えると難しい」と話すのは、グローリー(姫路市)の人事担当者。昨年は全ての面接をオンライン式にした。今年は最終のみ対面で行う予定だったが、緊急事態宣言の再延長を受けて断念したという。

 バンドー化学(神戸市中央区)は昨年、4月の宣言発令以降の面接を全てウェブ形式にした。今年も宣言中は対面式を見送る一方、面接前の適性検査をより精度の高いものに刷新した。学生の強みを把握するとともに、面接時の質問のポイントをつかむためだ。

 さらに、休暇の取りやすさや給与水準など、面接で聞きにくい質問にも答える若手社員との個別面談をウェブで始めた。「会社への理解が深まりにくく、内定辞退につながりやすいから」と採用担当者。神戸大大学院2年の男子学生(24)は「機微に触れる質問ができてありがたかった。画面越しに社内を見せてもらって雰囲気を少しつかめた」と話す。

 1日にウェブで面接を始めたTOYOTIRE(トーヨータイヤ、伊丹市)も今年から、ウェブの個別面談を導入した。応募した学生が興味のある分野を担当する若手・中堅社員と対話し、疑問を解消しているという。

 アシックスは昨年、最終面接を神戸市中央区の本社で対面で行ったが、今年は学生と役員らの移動を抑えるため東京と神戸で実施。両拠点を中継で結び、学生と東西の役員らが対面、オンラインの両方で面接する仕組みに変えたという。

 この日は、神戸製鋼所や川崎重工業、みなと銀行(いずれも神戸市中央区)なども面接を行った。