ひょうご経済プラスTOP 経済 「防舷材」の検査データ改ざんし顧客に報告 住友ゴム工業

経済

「防舷材」の検査データ改ざんし顧客に報告 住友ゴム工業

2021.07.30
  • 印刷
住友ゴム工業が製造し、岸壁に設置された防舷材(同社提供)

住友ゴム工業が製造し、岸壁に設置された防舷材(同社提供)

住友ゴム工業が製造し、岸壁に設置された防舷材(同社提供)

住友ゴム工業が製造し、岸壁に設置された防舷材(同社提供)

 住友ゴム工業(神戸市中央区)は30日、加古川工場(加古川市)で製造する港湾岸壁用の衝撃吸収ゴム「防舷材」について、検査データを改ざんして顧客に報告していたと発表した。不正は1990年代前半から続いたとの証言があり、外部の弁護士を加えた特別調査委員会を設置して原因究明する。改ざん前の元データに照らし、安全性は確認済みという。

 岸壁に取り付け、接岸する船の破損を防ぐ。耐用期間は10~15年で、商社や建設会社を通じて港湾を管理する自治体などに納めている。住友ゴムは2016年5月以降、国内を中心とする500カ所に5389基を出荷した。

 業界のガイドラインでは出荷前、ゴムの衝撃吸収性などを機器で測定し、2回目と3回目の数値を検査成績書に書き込むことになっている。同社によると、16年5月以降の全製品について実際の測定値とは違う数値を記入していた。

 加古川工場は産業品の生産拠点で、防舷材は67年から手掛けている。担当チームは十数人と小規模で、タイヤなど他の事業部門との人事交流がなく、長期間の不正につながった可能性がある。

 同社は、南アフリカの子会社が顧客と取り決めた仕様と異なる新車用タイヤを出荷していたことも公表した。「深く反省している。事実を究明して再発防止に努める」としている。一方、神戸市港湾局は「神戸港での使用状況を確認する」とした。(高見雄樹)