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兵庫県内上場73社「増益」「黒字化」59% 9月中間 コロナ禍から回復の兆し

2021.11.20
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 兵庫県内に本社・本店を置く上場73社の2021年9月中間決算が出そろった。新型コロナウイルスの感染拡大による経済停滞から回復の兆しが見られ、最終的なもうけを示す純利益が増加したか、純損益が黒字転換した企業は59%(43社)に上り、前年同期の31%から28ポイント増加した。赤字は15%(11社)で、前年同期の34%から減少した。

 売上高は前年同期と比較可能な60社のうち、50社が増加した。新型コロナウイルス禍による減産が収束した自動車▽世界的に需要が高まる半導体▽医療▽物流-関連などが好調で、増収に伴って利益も伸ばした。

 中間純利益の合計は4043億円。海上輸送の拡大で前年同期の25・5倍に伸長した川崎汽船や、シスメックス、大真空などが過去最高益を更新し、20年9月中間(71億円、77社)の57倍に膨らんだ。コロナ禍の影響がなかった19年9月中間(1088億円、78社)と比べても3・7倍に増えた。

 前年同期に152億円の最終赤字だった神戸製鋼所は345億円の黒字、272億円の赤字だった川崎重工業も45億円の黒字に転換した。売上高と純利益をともに伸ばした(増収増益・黒字転換)企業は、37社を数えた。

 一方、売り上げを落としたのは、ノザワやヒラキなど10社で、このうちワールドは12億円、キムラタンは3億円の最終赤字に沈んだ。緊急事態宣言に伴う外出自粛など、コロナ禍の打撃が尾を引いた。

 世界経済の回復がうかがえる半面、自動車メーカーは半導体不足などで再び減産に転じており、鉄や木材の価格は上昇している。通期業績は原材料高騰やサプライチェーン(供給網)の混乱に左右されそうで、山陽特殊製鋼や兵機海運などが予想を上方修正、指月電機製作所や神鋼鋼線工業が下方修正した。

 県内上場企業数は子会社化に伴う上場廃止などで前年同期から4社減少した。また、会計基準の変更に伴い、13社が売上高などの対前年同期比較値を公表していない。(中務庸子)