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設立3年で初の「パン文化研究」を出版した「日本パン学会」の合田清会長(前列左)ら会のメンバー=神戸新聞社
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設立3年で初の「パン文化研究」を出版した「日本パン学会」の合田清会長(前列左)ら会のメンバー=神戸新聞社

 神戸に根付くパン文化を研究する「日本パン学会」(事務局・神戸市中央区)が、会員らの論文を集めた「パン文化研究」を出版した。2014年の設立から約3年を経て初の創刊。食文化の比較をはじめ科学、歴史など多角的な分析論を一冊にまとめ、パン研究に新視点を提起している。(津谷治英)

 神戸は幕末の開港で外国文化の影響を受け、パン食もいち早く広がった。ドイツ人創業の店もあり、総務省の家計調査(2014~16年)によると、神戸市民の購入額は都道府県庁所在地、政令市の中では京都市に次いで2位。

 同会はこの点に着眼し、2014年、阪神間の大学教授、業界関係者らの呼びかけで発足した。市民が長年親しんできたパンを生かした地域振興を目指し、定例会などを開いてきた。学術誌発行も目標の一つで、製造法など技術面研究が主流だった分野に歴史、文化など新たな視点を入れる。

 神戸山手短大・現代生活学科の土井茂桂子准教授は世界の民話、日本の絵本を題材に食文化の比較論を寄稿。キリスト教圏内はパンを「分かつもの」として神聖的に扱っていると指摘。一方、日本は輸入されたパンに対し自由な発想でとらえ、絵本では職人を通じ「生み出すもの」として創造性豊かに表現されている。それが、あんパンなど独自の開発につながったと持論を述べる。

 その他、カステラの歴史、コーヒーとの関連などの論文を収める。今後は1年半に1冊の発行を目指す。同会会長で、神戸学院大学名誉教授の合田清さんは「学術誌発行で学会として一歩を踏み出せた。幅広い角度からの研究を促すきっかけになれば」と話していた。

 1620円。希望者は同学会の常務理事の若林伸和さん(TEL090・3820・6642)まで。ジュンク堂書店三宮店、同三宮駅前店などでも販売している。

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