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シンコ漁最盛期は、漁船や通航船舶で海上は混雑する=明石海峡
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シンコ漁最盛期は、漁船や通航船舶で海上は混雑する=明石海峡
第五管区海上保安本部の見回り船「こううん」=神戸市中央区波止場町
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第五管区海上保安本部の見回り船「こううん」=神戸市中央区波止場町
双眼鏡で航行する船を監視する石井昌平本部長=神戸市沖
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双眼鏡で航行する船を監視する石井昌平本部長=神戸市沖
半径20キロ内を通る船舶を24時間365日、チェックしている大阪湾海上交通センター=淡路市野島江崎
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半径20キロ内を通る船舶を24時間365日、チェックしている大阪湾海上交通センター=淡路市野島江崎
高速船「淡路ジェノバライン」がシンコ漁船の間を縫って航行する=明石海峡
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高速船「淡路ジェノバライン」がシンコ漁船の間を縫って航行する=明石海峡

 大阪湾、播磨灘に春を呼ぶイカナゴのシンコ漁が解禁された。明石海峡付近では百隻を超える漁船が日の出とともに漁を始める。同海峡は小型船を含めれば、1日平均700~800隻が往来する日本トップクラスの過密海域。シンコ漁船が加わる春先は、1年の中で最も渋滞や事故の危険性が高まり、安全確保に目を光らせる第五管区海上保安本部(五管)も気の抜けない日々が続く。石井昌平本部長に同行し、五管の見回り船「こううん」に乗り込んだ。(坂山真里緒)

 2日午前7時すぎ、明石海峡付近の航路上には55組165隻もの漁船が連なった。前日(1日)は、風の影響で海は大しけとなり、漁は行われなかった。漁師は、この日を待ち構えていたという。

 3隻一組で行われる漁。シンコは潮の流れに乗ってやってくるため、航路をふさいでしまうこともあるという。「シンコ漁の期間中、大型船はなるべく午前中の航行を避ける」という取り決めがなされているが、フェリーや貨物船は頻繁に行き来する。

 各漁船の船長らは無線でやり取りをし、互いに譲り合いながら操業を続ける。スムーズで見事なさばきだ。とはいえ、漁船同士の間隔は狭く、ひやひやさせる。その様子を双眼鏡でのぞきながら石井本部長は「信号が壊れた交差点で警察官が交通整理しているよう」と苦笑する。

     □

 淡路交流の翼港(淡路市)でいったん、下船し、標高約240メートルの地点にある大阪湾海上交通センター(同市野島江崎)へ。海上の巡視船艇や最新レーダーで、半径20キロ内を通る船舶を24時間365日、チェックしている。「危険だ」と判断すれば船に無線で指示をして誘導する、いわゆる“海の管制塔”だ。運用管制官室のすぐそばには仮眠室。多忙ぶりを物語っている。

 「『海猿、山に登る』という人もいるが、上から人間の目で海上の状況を見ることも大事な仕事なんです」と五十嵐耕所長は話す。センター屋上から見える明石海峡のパノラマ。漁船の間を縫うように進む明石と淡路島を結ぶ高速船「淡路ジェノバライン」が見えた。海上に白く残る引き波が右往左往する様子を描いていた。

 最後は同市の岩屋漁港へ。海鳥の大群とともに漁船が入り、次々とシンコが水揚げされていく。一籠単位で値段が決まる。27~28キロ入った籠に7万円の高値が付いた。昨年に比べれば、若干安値で推移しているという。「彼岸までが勝負」と漁師たち。淡路島岩屋漁業協同組合の参事長野達矢さんは「五管が生命と安全を守ってくれるので、自分たちは新鮮なうちに消費者に届けられる」と話す。

 同行して感じたのは、五管職員のシンコや漁に関する知識の豊富さだ。「イカナゴ漁船と通航船舶のアンパイア(審判)でありたい」。五管職員らは口をそろえた。

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 「第五管区海上保安本部」って? 「海猿」で知られる海上保安庁は、全国を11区域に分け、それぞれに海上保安本部を設置している。神戸に本部を置くのが第五管区海上保安本部。滋賀、大阪、兵庫(日本海側除く)、奈良、和歌山、徳島、高知の7府県の区域と沿岸水域を担当し、神戸海上保安部など約20の下部組織がある。海上における治安の維持、交通の安全確保、海難救助などを行う。職員数は約1100人。

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