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閉店を前に「やりきった思い」と話す山本覚さんと妻鈴子さん=コーベハイム
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閉店を前に「やりきった思い」と話す山本覚さんと妻鈴子さん=コーベハイム

 神戸市灘区水道筋で1977年に創業したパン店「コーベハイム」が14日、閉店する。山本覚さん(70)鈴子さん(68)夫妻が切り盛りしてきたが、鈴子さんの入院などを控えて「元気なうちに区切りを」と決意した。長年親しんだ味を買い求める常連らが連日来店し、店主夫婦をねぎらっている。

 看板商品は食パン。覚さんが「低温で長時間発酵させることで、香りが良く、口あたりもしっとりする」とこだわってきた。品ぞろえも約10種類にまで増やした。手間を惜しまず焼き上げた食パンを使い、鈴子さんらが作るサンドイッチも売れ筋で、1個100円前後の菓子パンも並ぶ。

 「主人は完璧主義者。妥協しないし、値段も上げたがらないから大変だった」と振り返る鈴子さん。覚さんも「家内には苦労をかけた」と笑う。

 店を始めたきっかけは、覚さんが勤めていた建材会社の県外移転。「地元でコツコツ働き、人が喜んでくれる仕事を」と、新婚間もない2人で考えた答えが、パン店だった。覚さんが脱サラし、神戸の有名パン店で腕を磨いた。77年、水道筋に店舗付き住宅を構え、念願の店を開いた。「家庭的な雰囲気にしたい」と、店は「家」を意味するドイツ語から名付けた。

 店は手狭になり、現在の場所に移した。周辺の幼稚園・保育所に給食用パンを届け、松蔭中・高校で校内販売も続ける。「子どものころからハイムのパンを食べた、と言われるのがうれしい」と励みにしてきた。

 鈴子さんの入院が決まり、閉店の告知を張り出すと、常連客から「お疲れさま」とねぎらう声が相次いだ。鈴子さんは「こんなにも店を愛してもらえたのかと思うと感激」。覚さんも「最後まで普段通りにパンを焼きたい」と話している。(段 貴則)

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