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鮮魚商が指を立てて値段をつけ、次々と競り落としていく昼網の様子=垂水漁港
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鮮魚商が指を立てて値段をつけ、次々と競り落としていく昼網の様子=垂水漁港
水揚げされた魚介類が並ぶ水槽=垂水漁港
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水揚げされた魚介類が並ぶ水槽=垂水漁港

 月~土曜日の正午。競りを告げるカネの音が垂水漁港(神戸市垂水区平磯3)に響く。仲買人はいない。鮮魚商が指を立てて値段をつけ、テンポ良く競りが進む。早い日でわずか15分。大事なのはタイミングだ。タイ、ハマチ、タチウオ…。競り落とされた旬の魚が次々とトラックに積み込まれていく。同漁港の売りの一つ「昼網」。漁師が午前中に水揚げした新鮮な魚が、この競りを経て、夕方には区内外の鮮魚店などに並ぶ。その現場を取材した。(西竹唯太朗)

 1959年、長田から舞子まで七つの漁協が合併して誕生した神戸市漁業協同組合(本部・垂水漁港)。船引き網のシラス、イカナゴ、底引き網のエビ、カレイなどのほか、日本有数のノリの産地としても知られる。2014年度の漁獲高は約25億円。多少の高下があっても毎年ほぼ順調な漁獲を保っているという。

 かつては船引き網などを使った「捕る漁」が主力だったが、近年は「つくり育てる漁へ」。ヒラメ、オコゼ、クルマエビ、マダイ、アワビなど、昨年放流した魚介類は11種類に及ぶ。

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 話を競りに戻そう。同漁協には二つの競りがある。早朝に行われる長田漁港の「朝市」と、ここ垂水漁港の「昼網」だ。

 昼網の始まる直前の港内を見渡すと、取れたての魚が水槽に入れられ、競り人の鐘の音を待っていた。

 この日、サワラ8匹を卸した漁師(71)は「今日は不漁だったが、多いときは20~30匹が釣れる。潮の流れが速くていい漁場」と話す。

 競りには毎回、20人ほどの鮮魚商が集まる。出される順番は船を持つ七つの港によって曜日ごとに変わるという。

 「早く出した方が、買う側の食いつきがいい。だから順番が1番の日の昼網の競りへの出荷量は各漁港とも多いのでは」と同漁協の河本勝博専務理事(63)。

 参加した中央区の鮮魚店店主(50)は「質の良い魚が手に入るのでここまで買いに来ている。しかし、10欲しいと思って1買えたらいいくらい競りは難しい」と苦笑いする。

 最盛期(1960年代)に約400人の組合員がいたという同漁港。いまでは220人まで減ったが、河本専務理事は「平均年齢はむしろ下がってきている。親族に漁師がいなくても、やりたいという若者もおり、後継者の心配はあまりありません」と笑顔を見せた。

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