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神戸市の総合事業のパンフレット。「多様な担い手による生活支援」を強調している
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 高齢者や障害者らが苦労するごみ出しへの対応について、介護保険サービスを適用できないのだろうか。福祉関係者に尋ねてみた。

 介護保険のサービスにはさまざまな種類があり、ごみ出しは「生活支援サービス」に該当する。高齢者らが身近な地域で生活し続けられるよう介護事業者らが提供するサービスだ。買い物や掃除などは利用しやすいが、ごみ出しとなると「収集日当日の朝5~8時」というルールが重くのしかかり、事業者の対応が難しい現状がある。

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 2015年度の介護保険制度の改正で、国は要支援者向けの生活支援サービスなどを全国一律の介護保険から切り離し、市町村による「総合事業」に移行した。神戸市では昨年4月から始まった。

 この中に介護保険費の抑制や地域での支え合いを促す狙いから、サービスを介護事業者だけでなく、住民ボランティアにも担ってもらう新制度「住民主体訪問サービス」が導入された。

 ごみ出し支援など住民同士の助け合いを期待する声もあるが、介護事業者が提供するサービスが1~3割の自己負担で利用できるのに対し、住民主体訪問サービスは全額が自己負担。新制度の認知度の低さなどもあり、利用は低調だ。

 市内では現在、NPO法人など6団体が登録。昨年5月から住民主体訪問サービスを始めた長田区のNPO法人「リーフグリーン」には、介護相談窓口の「あんしんすこやかセンター」を通じて月に10件程度の申し込みがあり、大半がごみ出し支援の依頼という。

 同法人では10年からごみ出し支援に取り組み、須磨、長田、兵庫区を対象に、2人のコーディネーターがサポーター約10人と利用者約50人をつなぐ。利用は急増し、今年のサポーターの訪問回数は月平均で約240回にも上る。

 吉本加津子理事長(66)は「ごみ出し支援のニーズは高まっている。(利用希望者から相談を受ける)ケアマネジャーらの理解を深めたり、制度を使いやすくしたりすることで利用を促せるのではないか」と指摘する。一方で担い手不足の課題もあり、「ウオーキングや通勤のついでなど、一人一人に負担が少ない形で取り組める。行政にも担い手の掘り起こしに協力してほしい」と話す。

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 住民らの活動を継続的に支える仕組みも欠かせない。住民主体訪問サービスの補助金は要件によって異なるが、ごみ出しの場合、利用回数にかかわらず「利用者1人につき月500円」などとなっている。関係団体からは「補助金が少なく、現状では利用者にもサービスを提供する側にもメリットが見えにくい」との声が聞かれる。

 市介護保険課は「どの自治体も手探りの状態。どういう形が望ましいのか、支援に取り組む団体などと意見交換をしていきたい」としている。(石沢菜々子)

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