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長女の良ちゃんを抱っこし、「増補新版 はるかのひまわり」を手にする加藤いつかさん=神戸市西区
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長女の良ちゃんを抱っこし、「増補新版 はるかのひまわり」を手にする加藤いつかさん=神戸市西区

 阪神・淡路大震災で妹を亡くした神戸市西区の加藤(現姓・菊地)いつかさん(39)が、震災や家族への思いなどをつづった「はるかのひまわり」を25日に復刊する。2004年に出版された後、絶版となっていたが、今年初めの「歌会始の儀」で天皇陛下が関連する歌を詠まれたことであらためて注目が集まり、同市中央区の出版社「苦楽堂」が増補新版として刊行する。(竹本拓也)

 中学3年生の時に同市東灘区で被災し、小学6年の加藤はるかさん=当時(11)=を失ったいつかさん。同作品では、はるかさんを失った後の苦悩や新たな出会い、震災を未来へ語り継ぐ決意などが語られる。

 贈られしひまはりの種は生え揃ひ葉を広げゆく初夏の光に

 今年1月、平成最後の「歌会始の儀」で天皇陛下が深い心を寄せられたのは、復興のシンボル「はるかのひまわり」だった。震災の半年後、はるかさんの自宅跡に花を咲かせたヒマワリを見つけた地域住民が名付け、種をまく活動は今や国内外の被災地に広がった。

 復刊は1月17日、苦楽堂の石井伸介代表(55)が、東京で開催された阪神・淡路の追悼行事へ向かうため神戸空港にいた俳優の堀内正美さん(68)と偶然出会ったことを機に進んだ。堀内さんと旧知の仲で、依頼を受けたいつかさんも快諾。子育ての傍ら、天皇陛下への深い感謝の思いを込めた「まえがき」と、ヒマワリの普及に尽力した故藤野芳雄さんらへの感謝を込めた「あとがき」を新たにつづった。

 巻末には堀内さんが書き下ろした解説も加わった。一つ一つ表情の異なるヒマワリの装画は、同市垂水区のイラストレーター有村綾さんが手掛けた。石井代表は「震災でいつかさんが体験した家族の物語は普遍的なもの。多くの人に読んでもらえれば」と話す。

 四六判、176ページ。税抜き1500円。ジュンク堂三宮店のほか、全国の主要書店で手に入る。苦楽堂TEL078・392・2535

■加藤さんと有村さんのトークイベント開催 23日

 「増補新版 はるかのひまわり」が復刊(25日)されるのに合わせ、トークイベントが23日、神戸市中央区元町通3の古書店「花森書林」で開かれる。加藤いつかさんと、装画を描いた有村綾さんが語り合う。

 午後7時~8時半。入場料千円(中学生以下無料)。乳幼児同伴も歓迎で、会場にはおむつ交換スペースなども設ける。申し込みは同書林TEL078・333・4720(午後1~7時)

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