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広大な敷地内にさまざまな施設が点在するしあわせの村(神戸市提供)
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広大な敷地内にさまざまな施設が点在するしあわせの村(神戸市提供)
最大の集客施設である温泉健康センター(神戸市提供)
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最大の集客施設である温泉健康センター(神戸市提供)

 神戸市北区の総合福祉施設「しあわせの村」が23日、開村から30周年を迎える。市が400億円を投じた一大事業は、福祉施設と都市公園を一体的に整備した先駆的な取り組みとして全国的な注目を集めた。近年の入村者(来場者)は年間約190万人。多くの市民に親しまれる一方、福祉ニーズの変化や施設の老朽化への対応など課題もある。21日、記念の式典やイベントが開かれる。(石沢菜々子)

 同村が誕生した背景には、1977年に制定された「神戸市民の福祉をまもる条例」がある。高齢者や障害者の自立や社会参加を支援しつつ、すべての市民が「ともに生きる社会」の実現を目指す総合福祉ゾーンとして、89年4月に開村した。

 約200ヘクタールの広大な敷地は、福祉施設ゾーンと都市公園ゾーンで構成されている。リハビリ病院や福祉施設をはじめ、市民の交流や休養のための施設など計35施設があり、2001年には、市内初の重度心身障害児施設も整備された。今もアジアを中心に、海外からの視察が相次ぐ。

 ただ、入村者数は93年の約217万人をピークに、阪神・淡路大震災後は減少傾向に。運営の効率化を図るため、市は指定管理者制度を導入。2010年に市の外郭団体と民間事業者の共同事業体による運営形態になってからは、回復しつつある。市は昨年、18歳未満の子どものいるグループの駐車料金を無料化。大型遊具などのある施設をPRし、子育て世代の利用を促す。

 2017年度の入村者へのアンケートでは、全体の約6割を高齢者が占める。年齢別では、休日は50~64歳が23・4%と最多で、40代(19・7%)が続いており、市は「健康づくりなどで幅広い世代に利用されている」とみる。全体の約4割が、温泉やプール、体育館などが入る「温泉健康センター」を利用していた。

 30年が経過し、市は最大の集客施設である同センターなどの老朽化や、バリアフリー化への対応に迫られている。計画当時、運営費をまかなう予定だった基金は震災で取り崩され、財源の確保が難しい。「民間の温泉施設との違いが見えにくい」との指摘もある。

 若者や子どもを含めた対策や高齢者の介護予防、障害者のしごとづくりなど、福祉ニーズも変化している。久元喜造市長は定例会見で「これまで社会的な使命を果たしてきたが、少子高齢化という時代の変化を考える必要がある」と指摘。「施設の役割について福祉、医療の関係者の意見を聞きながら本格的に検討していく」と述べた。

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