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カメラの前で法話をする小池陽人副住職=須磨寺
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カメラの前で法話をする小池陽人副住職=須磨寺
配信された動画のワンシーン
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 5月上旬、厳かな雰囲気に包まれる須磨寺(神戸市須磨区)の書院は聴衆で埋まった。檀家だけではない。学生など若者の姿もあった。同寺の小池陽人副住職(32)が開いた、動画投稿サイト「ユーチューブ」の公開収録。法話を聞こうと区内外から300人以上が駆け付けた。「どれだけ良い教えでも伝わらないと意味がない」。小池さんは、ユーチューブでの発信や、若手僧侶たちが法話の巧みさを競う「H-1グランプリ」の開催など新たな挑戦を続けている。(長沢伸一)

 1100年以上の歴史と伝統を持つ同寺は、小池さんの母親の実家で、20代前半、僧侶になる道を選んだ。ただ、自分たち世代も含め、仏教離れが進んでいる現状に不安も大きかった。

 「今までにない新しい試みで、仏教に親しみを持ってもらえないか」

 目を付けたのがユーチューブだった。ウェブ制作会社に勤務していた知人の協力を得て、「須磨寺小池陽人の随想録」と名付けたチャンネルに配信を始めたのは2年前。自身の法話のほか、不動護摩供など同寺の行事や、市立鷹取中学校の生徒との共同制作など、これまでに配信した動画本数は70本以上に上る。再生回数が4万回、6万回を超えたものもある。

 見てもらいやすいように1本10分前後でつくり、カット割りも工夫している。最も大切にしているのは僧侶の“説教”ではなく、見る人と同じ目線での話し方。難しい仏教用語はできるだけかみ砕いて伝えることだ。

 反響も大きく、全国各地から手紙やコメントが寄せられ、中には「自殺しようと思ったが、動画を見て思いとどまった」といった内容もあった。また、病気や高齢などで寺に足を運べない人にも好評という。

 「最近は、葬式仏教のイメージが強いが、仏教の教えは本来、生きている人のための指針」と小池さん。「現代の課題を解決するための知慧が込められている。辛口のコメントを受けることもあるが、少しでも多くの人とご縁ができ、役立てられたら」と力を込める。

 動画はユーチューブで「須磨寺小池陽人の随想録」から視聴できる。

     ◇

 2日には若手僧侶らが宗派を超えて法話力を競う「H-1グランプリ」が須磨寺で開催される。

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