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「アーケードを大きなハコと捉えて地域活性を」と語る前川真智子さん(左)とタカギトオルさん=神戸市中央区大日通6
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「アーケードを大きなハコと捉えて地域活性を」と語る前川真智子さん(左)とタカギトオルさん=神戸市中央区大日通6
割と閑散とした雰囲気の大日六商店街=神戸市中央区大日通6
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割と閑散とした雰囲気の大日六商店街=神戸市中央区大日通6

 「ワケアリ」「人通り少ない」「話題も特にない」-。神戸市中央区の大日六商店街が最近、自虐的なキーワードを冠したイベントを次々に開き、注目を集めている。8日にも飲食や体験講座を楽しむ催し「陽の当たらない商店街」がある。一見後ろ向きなイベント名だが、仕掛け人の大日六商店会の前川真智子会長(57)や、近所に事務所を構えるグラフィックデザイナーのタカギトオルさん(57)によると、活性化への熱い思いを込めているという。(上杉順子)

 阪急春日野道駅から徒歩数分の好立地だが、にぎわう南北の通りを横目に、東西約110メートルの同商店街には静かな空間が広がる。アーケードの下は少々薄暗い。廃業した店も多く、営業するのは精肉店や総菜店など10軒にとどまる。

 生花店を営む前川さんが来たのは18年前。当時は20軒弱の店が営業し、人通りもあった。しかし地区の古老からは「昭和40年代は迷子が出るくらい人が多かった」と聞いた。「海側の大きな工場がなくなり、近くにスーパーができて、買い物客が減った」という。

 約10年前に商店会長に。「何かしたい」と、5年ほど前からシャッター前に露店を並べる催事を始めた。3年前、近くに事務所を移したタカギさんと知り合い、意気投合。出店するクリエイターを紹介してもらったりコンセプトを一緒に考えたりして、今は年4回、イベントを開いている。

 3月に初開催した「ワケアリ大作戦」は、チラシなどに記した「言うに言われぬ事情でシャッター率高め」「秘密を抱えた出店」などの惹句が功を奏したのか、東京のテレビ局からも問い合わせがあった。

 タカギさんは「キラキラした言葉は嫌い」。美辞麗句で飾り立てず、一見マイナスの事実を逆手に取る。「ワケアリ」には「人間みんなワケがある。出店者に直接聞いて対面販売を楽しんで」、「陽の当たらない-」には「普段は薄暗く地味だけど、この日は陽が差すよ」など、実は前向きな意味が入っているという。

 前川さんも「イベントが自由に開けるのはシャッター通りだからこそ。店を増やすのは難しいが、アーケードを大きなイベントスペースと捉え、楽しいイベントで地域ににぎわいを取り戻したい」と話す。

 8日は、タカギさんらが企画し、個性的なクリエイターが集う「陽の当たらない-」と、地元商店中心の「大日ろくろっく市」を同時開催。計約30の露店が並び、ダンスや紙芝居などのパフォーマンスが楽しめる。正午~午後5時。

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