神戸

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イベントで人気を集めるゴリラの置物と持ち主の西澤正一さん(左)=須磨区若宮町1
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イベントで人気を集めるゴリラの置物と持ち主の西澤正一さん(左)=須磨区若宮町1
西澤さんが運航する“海賊船”=須磨区若宮町1
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西澤さんが運航する“海賊船”=須磨区若宮町1

 「須磨ヨットハーバーに動くゴリラがいた」「須磨や垂水の商業施設でゴリラを見た」。読者から複数の目撃談が「須磨マンスリー 今昔八景」に寄せられた。にわかに信じがたいが、神戸市須磨区内で飛び交うゴリラ情報を放置するわけにはいかない。真偽を確かめるべく、まずは須磨ヨットハーバーに向かった。(西竹唯太朗)

 船着き場には、クルーザーやヨットが並ぶだけ。どこにもゴリラの姿なんて見当たらない。施設担当者も「聞いたこともないですね」とあきれ顔。諦めず利用者や釣り人に聞き込みを続けたが、いずれも「知らない」との回答。

 「ガセ?」と思い始めた、その時、偶然声を掛けた、釣り帰りの男性(64)が「前に商業施設『ナナ・ファーム須磨』(須磨区外浜町4)で大きなゴリラの置物を見た」と手掛かりをくれた。

 早速、同施設へ。敷地内をくまなく探すも見当たらない。施設職員に尋ねると「はい。知ってます。ゴールデンウィーク期間中は確かにここにありました」

 「来た!」。期待を高めつつ「今はどこに?」。

 「あのゴリラは西澤さんという漁師さんのものなんです。うちはイベントで飾っていただけです。お客さんの間で会員制交流サイト(SNS)で盛り上がってしまって…。返却後もゴリラの行方を聞いてくる人もいました」

     □

 持ち主で、漁師の西澤正一さん(58)に会うため、東須磨漁港(須磨区若宮町1)へ。そこには高さ2・5メートルのゴリラの置物が立っていた。思っていたよりもリアルで、今にも動き出しそうな風体だ。

 西澤さんは、自身で改造して作り上げた漆黒の“海賊船”を使い、2009年から漁業体験などを開いている。子どもたちに喜んでもらおうと、16年に船を停泊させている同漁港にゴリラを置いたという。海賊船のクルーという設定だ。

 ゴリラの居場所は分かった。では「移動する」ということの真相は?

 「GWにナナファーム須磨、今月上旬には垂水漁港のイベントにも連れて行きました」と西澤さん。

 動かせるのか? 相当重そうだが…

 「重さは秘密。大人6人がかりでやっと持ち上げられるくらいです」「漁業関連のイベントに貸し出していたから、移動したと思われたのでしょうか」と笑う。

 海賊船の船内を案内してもらうと、約1メートルの小さなゴリラが。「ジュニアは今年の4月から船に乗せてます」。

 なぜまたゴリラを追加したのか。尋ねてみた。

 「小児がんを患っている男児が海賊船に乗りたがっているとボランティア団体から話を聞いてね。この男児、人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』に憧れているらしく、“船員”がいっぱいいたほうが海賊ぽいと追加を決めました」。よく見れば、小さいゴリラほかにチンパンジー2匹とクロヒョウの姿も。

 子どもからの要望によっては今後も動物を増やす可能性もあるという。

 まさかゴリラの背景にそんな話があったとは-。

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