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オープンから1年。鏡開きで喜楽館の発展を祈る(右から)桂米団治、笑福亭仁智上方落語協会会長、高四代新開地まちづくりNPO理事長ら=神戸市兵庫区新開地2
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オープンから1年。鏡開きで喜楽館の発展を祈る(右から)桂米団治、笑福亭仁智上方落語協会会長、高四代新開地まちづくりNPO理事長ら=神戸市兵庫区新開地2
来店した落語家のサインを紹介する居酒屋オーナーの岡坂浩志さん(撮影・喜田美咲)=神戸市兵庫区新開地2
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来店した落語家のサインを紹介する居酒屋オーナーの岡坂浩志さん(撮影・喜田美咲)=神戸市兵庫区新開地2
開館から1年を迎えた喜楽館に詰めかけた観客ら=神戸市兵庫区新開地2(撮影・大山伸一郎)
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開館から1年を迎えた喜楽館に詰めかけた観客ら=神戸市兵庫区新開地2(撮影・大山伸一郎)
開場前の喜楽館に、観客を呼びこむ軽やかな太鼓の音が響く=神戸市兵庫区新開地2
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開場前の喜楽館に、観客を呼びこむ軽やかな太鼓の音が響く=神戸市兵庫区新開地2
御朱印帳ならぬ「御笑印帳」で新たな観客を呼び込もうと考案した神戸出身の落語家、桂あやめ(右)=神戸市兵庫区新開地2(撮影・大山伸一郎)
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御朱印帳ならぬ「御笑印帳」で新たな観客を呼び込もうと考案した神戸出身の落語家、桂あやめ(右)=神戸市兵庫区新開地2(撮影・大山伸一郎)

 オープンから11日で1年を迎えた落語の定席「神戸新開地・喜楽館」(神戸市兵庫区新開地2)。記念の式典は地域住民や若い女性客でにぎわった。かつて演芸場が立ち並び「東の浅草、西の新開地」と称された大衆娯楽の街。にぎわいを取り戻す起爆剤として期待は大きいが、商店主や地元関係者からは「まだまだこれからや」の声が上がる。

 午後1時すぎ、上方落語協会会長の笑福亭仁智さん(66)や、同区出身の桂あやめさん(55)らが登場。地元関係者らと「よいしょ」の掛け声で鏡開きを行った。

 口上で、あやめさんは「女性客が増えて、新開地に神戸のマダムが歩くようになった。商店街の人も驚いてはるわ」と笑わせた。「そやけど女の人が行く所が少ない。もっとお茶をしたり、お買い物できる場所が増えてほしいなあ」

 同協会副会長の桂米団治さん(60)は12年前に大阪市に開館した定席「天満天神・繁昌亭」を取り上げ、「3年たつと、認知度が上がって観客が定着した。街中の変化を実感するには、もう少し時間がかかる」との見方を示した。

 この日の昼席は満員御礼。「オープンしてから客数が1・3倍くらい増えた」と話すのは、同館南側の居酒屋「食彩酒房大湊」のオーナー岡坂浩志さん(48)。同館と連携し、入場チケットを見せればドリンク1杯を提供するサービスを打ち出しており、「店を知ってもらうきっかけになっている」と喜ぶ。

 定席の候補地を探す同協会に手紙を書き、誘致に貢献したすし店「源八寿し」の新将一郎さん(42)も「以前はサラリーマンが多かったが、今は女性のグループも来てくれるようになった」と手応えを語る。「でも、昔の活気を知る人からは『もう一押し』と言われる。喜楽館と地域が一緒に成長していかなければ」

 課題は夜のにぎわいだ。貸し館となる夜席は、月の半分が空き状態。近くの喫茶店「茶房歌舞伎」のマスター早崎茂伸さん(55)は「オープン当初はほぼ毎晩舞台があり、若いお客さんの姿も多かった。夜の利用が増えれば、街も活気づくんやけど」。

 周辺には大衆演劇や現代アートの施設が並ぶが、「客層やジャンルが異なるので、あまり連携してこなかった」と神戸アートビレッジセンターの柳谷茂昭さん(64)。「喜楽館の存在を生かして、新開地の活性化につながる催しを一緒に企画していきたい」と話す。(津田和納、喜田美咲、千葉翔大)

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