神戸

  • 印刷
動画一覧へ
母校・小部中を訪れ、当時を振り返る朝原宣治さん=神戸市北区山田町小部(撮影・鈴木雅之)
拡大
母校・小部中を訪れ、当時を振り返る朝原宣治さん=神戸市北区山田町小部(撮影・鈴木雅之)
グラウンドそばの階段に腰掛け、ハンドボール部での思い出を振り返る朝原さん=神戸市北区山田町小部(撮影・鈴木雅之)
拡大
グラウンドそばの階段に腰掛け、ハンドボール部での思い出を振り返る朝原さん=神戸市北区山田町小部(撮影・鈴木雅之)

 久しぶりに故郷の鈴蘭台(神戸市北区)に戻り、思い出の場所を歩く五輪銀メダリストの朝原宣治さん(47)。鈴蘭台駅前では中学時代の同級生と再会し、意気揚々と母校の小部中学校へと向かった。

 住宅街を抜けると、夏空を背にしたクリーム色の校舎が見えてきた。約10年前に講演で訪れて以来という母校。夏休みで校舎に生徒はいないが、たまたま在校していた川口直巳先生(51)に案内をお願いし、校内を巡った。

 「できれば実際に使っていた教室へ行きたい」と要望すると、「絶対覚えてないよ!」と笑う朝原さん。2年生が使っている教室の鍵を開けてもらい、中に入った。

 ドアを開けた朝原さんは「『あぁ、懐かしい』とはならないですね」と冷静に一言。それでも教室の窓から見える街の景色、山の稜線に「当時とあまり変わっていませんね」と感慨深げだった。

 校舎の外壁は塗り替えられたが、建物内は朝原さんが在校していた当時のまま。川口先生は「朝原さんは本校の英雄。先生の間では小部中への赴任が決まると、『朝原さんの母校だ』と教えられます」と説明した。

   □   □

 校舎を出た朝原さんは、隣接するグラウンドへ。実は校舎からグラウンドに向かうスロープ周辺こそ、中学時代の思い出の場所だという。

 一見するとただのスロープだが、なぜ? その理由は2羽の“鳥”にあった。

 「当時、僕が所属していたハンドボール部の顧問が日産の『ブルーバード』という車に乗っていた。この車、エンジンの音がしなくて…」

 現在と違い、練習中の水分補給が禁じられていた時代。朝原さんら部員は顧問の目を盗み、近くの給水所の蛇口から水を飲んでのどを潤したという。そこに顧問の車が音もなく忍び寄る。「ハイブリッド車でもないのに全く音がせず、気づいたら近くに来ていて怒られた」と苦笑する。

 顧問が操る恐怖の鳥「ブルーバード」。もう1羽の鳥は「ハト」だ。

 「スロープの近くにハト小屋があった。そこで世話をする顧問を目で追って、職員室に行った瞬間に水を飲んだんです」

 五輪銀メダリストの若き日の一幕。ハト小屋は3年ほど前に撤去されたといい、現在はスロープだけが残る。「本当に、毎日のように怒られましたよ」。階段に腰掛けながら、砂ぼこりが舞うグラウンドに目を細めた。(伊田雄馬)

神戸の最新
もっと見る

天気(9月24日)

  • 27℃
  • 23℃
  • 30%

  • 24℃
  • 20℃
  • 60%

  • 28℃
  • 22℃
  • 20%

  • 28℃
  • 21℃
  • 30%

お知らせ