神戸

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標高約200~340メートルに広がる「生野高原住宅」=神戸市北区道場町生野
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標高約200~340メートルに広がる「生野高原住宅」=神戸市北区道場町生野
街を案内してくれた生野高原自治会の塩足春隆会長=神戸市北区道場町生野
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街を案内してくれた生野高原自治会の塩足春隆会長=神戸市北区道場町生野
街にあるのはこの自動販売機1台=神戸市北区道場町生野
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街にあるのはこの自動販売機1台=神戸市北区道場町生野

 兵庫県西宮市からしか行けない「神戸市」がある。神戸なのに電話番号は「0797-」。通学する小中学校は「西宮市立-」。最寄りのスーパーやコンビニも、もちろん西宮だ。この街とは-。「生野高原住宅」(道場町生野)。唯一の生活道路が西宮市から延びているためだ。標高は最も高いところで340メートルと、「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)最上階よりも高い。約千人(約390戸)が暮らす高原の街を訪ねた。(千葉翔大)

 北区の地図を広げる。最北端の山の中腹に生野高原住宅はある。北区から国道176号線を東へ進み、赤坂峠(西宮市)交差点を左折。名塩さくら台、名塩美山(いずれも同市)を経由してたどり着く。

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 3年前、退職を機に宝塚市から移り住んだ自治会長塩足春隆さん(65)に話を聞いた。

 -なぜこの地に?

 「会社勤めをしていた2005年に別荘として建てました。私は東京で単身赴任。家族は宝塚市内で生活していましたが、『定年後の暮らしは自然豊かな場所で』と移住しました」

 -アピールポイントは?

 「眺望の良さです。遠くの山々を見渡すことができ、星もきれい。騒がしさとは無縁です。キツネやリスに遭遇することもあるんです」

 -この街ならではのエピソードはありますか?

 「4年ほど前、車上荒らしが頻発したため、防犯カメラを設置しました。街は袋小路で、出入りする道路は1本。効果てきめんで、以来、窃盗などの被害は激減しました」

 -でも買い物は大変!

 「街にあるのは自動販売機1台。最も近いコンビニまでは約3キロ、徒歩で40~45分ほどかかります。歩きじゃ厳しいですね。住民たちは、毎週月曜日に来る食料品の販売カーや宅配などで購入しています」

 -小学校はさらに遠い

 「近くに神戸市立小学校がないため、西宮市立の小学校に通います。学校まではコンビニよりさらに遠い約5キロの道のり。親が車で送っていく家も多かったようです」

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 1967年、ゴルフ場として開発が計画された生野高原住宅。その眺望の良さから69年に別荘地に計画を変更し、事業認可を受けた。当時は「宝塚高原別荘地」と呼ばれた記録も残る。

 開発会社の自己水源→西宮市からの給水→住民らによる水道管理組合の設立-と、長年、水道問題を巡って苦労を重ねたが、念願の神戸市営化が今年実現した。

 「絶景ポイントに行きましょう」

 塩足さんと一緒に高台に立つと、眼下に広がる家々の屋根を夕日が照らしていた。「第2の人生、ここを選んで良かった。そう思える暮らしを積み重ねていきたい」。塩足さんの言葉が耳に残った。

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