神戸

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新開地ツアーを案内した西島陽子さん
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新開地ツアーを案内した西島陽子さん
200年続くかまぼこ店の7代目・三笠高嗣さん=神戸市兵庫区湊町1
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200年続くかまぼこ店の7代目・三笠高嗣さん=神戸市兵庫区湊町1
アートビレッジセンターの一角にある「はっちゃんの台所」を切り盛りする大川はづささん=神戸市兵庫区新開地5
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アートビレッジセンターの一角にある「はっちゃんの台所」を切り盛りする大川はづささん=神戸市兵庫区新開地5
旧湊川の波をイメージした車道と歩道を隔てるポール。夜はライトアップされる=神戸市兵庫区新開地4
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旧湊川の波をイメージした車道と歩道を隔てるポール。夜はライトアップされる=神戸市兵庫区新開地4
神戸新聞NEXT
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 かつて神戸最大の歓楽街として栄えた新開地(神戸市兵庫区)。明治期、湊川を埋め立てて開けた地に次々と演芸場や芝居小屋が誕生した。まちびらきから今年で115年。まちの姿は時代の盛衰や震災に翻弄され大きく変化し、近年は芸術やアートの拠点としての役割も果たす。そんな奥深いまちの魅力に迫るべく、まちづくりコーディネーターの西島陽子さん(46)と新開地を散策した。(久保田麻依子)

 西島さんは2005年ごろからNPO法人「新開地まちづくりNPO」でPRを担当。市民向けツアーを100回案内したり、地元の店や人気者を紹介したりする小冊子を作成したりした。昨秋は某民放番組の「人間国宝さん」に認定された、自他共に認める「新開地のプロ」だ。

 西島さんとJR神戸駅を起点に旧西国街道を進むと、赤と青の巨大オブジェ「ビッグマン」が姿を見せた。新開地の最盛期だった昭和初期に世界の喜劇王・チャプリンがこの地を訪れた縁から、シルエットをかたどっているという。

 「江戸時代から続くお店がありますよ」。ビッグマンから歩いて数分、西島さんが案内してくれたのが、1819(文政2)年創業のかまぼこ店「三笠屋」だ。ハモをつるしてさばく「つるし切り」の手法は昔から続く伝統で、7代目の三笠高嗣さん(70)は「弾力があって魚の味が凝縮されている自慢の1品」と胸を張る。この味を求めて料亭からの注文も多いという。

     ◇

 新開地の誕生には「川」が大きく由来する。湊川はかつて、石井川と天王谷川が合流し、現在の新開地方面に流れていた。しかし、市街地はたびたび洪水に襲われたため、明治後半に付け替え工事を実施。川の流れは大きく変わり、現在は兵庫区役所の北方向に「新湊川」が流れている。

 高さ6メートルあった「旧湊川」を埋め立ててできたのが、現在の新開地商店街周辺だ。商店街の両側にある階段や湊川公園まで坂道が続くのはその名残だ。ビッグマンを北上して少し歩くと道路がくねくねと曲がっているのも「旧湊川の川筋をモチーフにした道路を作ったんですよ」と西島さんは説明する。歩道と車道を隔てるポールも、川が波打つ様子をデザインしているといい、遊び心があちこちにちりばめられている。

     ◇

 新開地の芸術の拠点と言えば、神戸アートビレッジセンター(新開地5)。スタジオや劇場を備え、多彩なイベントを打ち出し市民を魅了する。

 その1階に、色とりどりの総菜がずらりと並ぶごはんカフェ「はっちゃんの台所」がある。店を切り盛りするのは、地元で生まれ育ったはっちゃんこと、大川はづささん。実家は飲食店で、2017年秋に同センター内にオープンした。

 はっちゃんは毎朝5時起きで仕込み、常時20種類近い総菜を手作りする。切り干し大根にひじきの煮物、高野豆腐などの定番のほか、冬はおでんも人気だ。「ワンプレートに自分で盛り付けるもよし、お任せのお弁当を頼むもよし。“ほどほど”の大盛りなら、目をつぶっちゃっています」と笑い飛ばす。

 家庭的な味付けとはっちゃんの朗らかな笑顔に引き込まれ、人気は上々。同センターのスタッフやボートピア神戸新開地(競艇の場外舟券発売場)のお客さんなど常連客も絶えない。「多様な人が集まるここが、私は大好き」と大川さん。

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