「散歩道に珍しいツツジがあります」。4月中旬、神戸市西区の男性(71)から神戸新聞社に写真付きのメールが寄せられた。近くの歩道に植えられた街路樹のツツジが、電柱のカバーを突き抜けて伸びているという。
5月に入り男性から「花が咲きました」との連絡を受け、車を走らせた。確かに、5輪ほどがピンクの花びらをしっかりと広げている。茎は丈夫そうなカバーの下をつたい、約2メートルの高さまで到達。「よくぞここまで伸びたな」と思わずつぶやいた。
「新型コロナウイルスが猛威を振るう中、植物の生命力に元気づけられます」と男性。コロナ禍を乗り越えた先には、笑顔の花が彩る世界がきっとくる。ツツジに忍耐の大切さを教わった。(伊田雄馬)
