新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、世界の現状や感染者への支援について学ぶ「オンライン報告会」が20日、開かれた。ボランティア活動に取り組む市民や学生ら約30人がビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を通じて集い、理解を深めたり、意見を交わしたりした。(太中麻美)
海外の被災地支援を続ける非政府組織(NGO)「CODE海外災害援助市民センター」(神戸市兵庫区)が主催。CODEは、新型ウイルスの感染が広まった中国・武漢市に医療物資を届けるため2月から募金活動などを続けている。報告会は、感染リスクを避けるためにできることを考えようと初めて企画した。
この日は、CODEのスタッフが、連携しているフィリピンやインドネシアなどのNGOからの情報を基に、各国の感染者数や死者数を報告。続いてCODEの吉椿雅道事務局長(52)が、世界で初めて2カ月あまりのロックダウン(都市封鎖)に踏み切った武漢で、現地のボランティアが医療物資を提供したり、入院、感染した人の心のケアを担ったりした状況を紹介した。14カ国・地域の支援者が「IACCR」という組織を立ち上げ、教訓を共有していることも伝えた。
参加者からは「海外の現状をどう広めればよいか」「学生の自分も情報発信はできる。支援したい」などの声が上がった。吉椿さんは「コロナは全世界の問題。一人一人が自分事として捉え、支え合い、学び合う機会だ」と話した。
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