アプリを使ったバーチャルサイクリングのイベント「有馬-六甲ヴァーチャルライドレース」が26日、神戸市北区の有馬温泉で開かれた。eスポーツや競輪の選手のほか、世界各国の約100人が参加。温泉街から六甲山頂までをコースとし、傾斜の負荷が再現されるなど現実の山道に近い状況で競走を楽しんだ。(初鹿野俊)
有馬商店会と、同温泉観光協会青年部や神戸商工会議所などでつくる実行委員会が初めて開催。六甲山への坂道を自転車で上るヒルクライムが、愛好家の間で広まりつつあることに着目し、観光振興につなげようと企画された。
バーチャルサイクリングは、アプリと連携した専用の自転車をこぐと、後輪のセンサーが反応し、映像に投影された自分のアバター(分身)が仮想空間を走行する。今回は温泉街から山頂へ向かう全長約15キロの映像を使用した。
まず、関西に拠点を置くeスポーツ選手4人が挑戦。普段のコントローラーなどでのプレーと異なり、坂道では実際にペダルが重たくなるため、汗だくに。男性(23)=大阪府池田市=は「思っていたよりしんどかったが、これは楽しい」と満足した様子だった。
続いて競輪選手ら会場のサイクリスト4人と、世界各地のオンライン参加者との対戦も。繰り広げられる熱いレースに、会場やネット上は盛り上がっていた。
有馬温泉では今後、体験ブースを設けるなど、自転車を生かしたにぎわいづくりを目指すという。
