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緊急事態宣言中の市内の写真を使い絵本を制作した川島知之さん=神戸市内
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緊急事態宣言中の市内の写真を使い絵本を制作した川島知之さん=神戸市内

 新型コロナウイルス感染拡大で人影が消えた神戸の繁華街や観光地。「みんな、どこいったん?」と寂しそうにつぶやく動物たち。印刷やデザインを手掛ける「甲南堂」社員の川島知之さん(37)=神戸市中央区=が制作した絵本「ヒトおらへん」の一場面だ。緊急事態宣言が出された4~5月に撮った写真を使用しており、川島さんは「いつもと違う神戸を形に残したい」と実現させた。(坂井萌香)

 北区出身の川島さん。幼い頃から絵を描くのが好きで、小学生からの夢だった漫画家を目指し、京都の美術大学に進んだ。漫画に限らず、幅広いデザインができる仕事を志し、現在の職に就いた。

 制作のきっかけは、緊急事態宣言中、買い物に出掛け立ち寄った三宮。人の少なさに驚き、フラワーロードや花時計の風景を写真に収めたという。外出の度に写真を撮る中で、驚きが次第に寂しさに変わった。「この気持ちを何か形に残せないか」と、撮った写真とデジタルで描いた水彩風のイラストを組み合わせ、約5カ月かけて作り上げた。川島さんが撮影した写真の他に、同社のSNSに寄せられた神戸空港の写真なども使用した。

 物語の舞台は、緊急事態宣言が出された神戸。動物園にいるパンダやコアラ、ペンギンが「最近、ヒトを見いひんけどなんかあったんかな?」と心配し、町を出歩かなくなった人間たちを探しに行く物語。神戸空港や阪急神戸三宮駅周辺、旧居留地など市内約12カ所で、動物たちが人のいない神戸で、人を探している絵が描かれる。

 「なぜ人間が出歩かなくなったのか、原因が分からない動物たちを登場させることで寂しいという気持ちをより表現できた」と川島さん。この絵本を広く届けて「絶対にまた以前のような世界にもどるという希望につながれば」と願っていた。絵本はハードカバーでも電子書籍でも購入できる。A5判32ページ。税別1700円。11月4日から「いしだえほん」のホームページで購入可能。いしだえほんTEL011・676・4520

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