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「さどヤンは一視同仁の目を持っている」と語る田中幸夫監督=神戸市須磨区
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「さどヤンは一視同仁の目を持っている」と語る田中幸夫監督=神戸市須磨区
さどヤンの小屋を挟んだ対岸にある大阪・梅田の高層ビル群(C)風楽創作事務所
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さどヤンの小屋を挟んだ対岸にある大阪・梅田の高層ビル群(C)風楽創作事務所
さどヤン(左から2人目)の古希を祝う人々((C)風楽創作事務所)
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さどヤン(左から2人目)の古希を祝う人々((C)風楽創作事務所)
映画のワンシーン。タバコと酒は手放さないさどヤン((C)風楽創作事務所)
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映画のワンシーン。タバコと酒は手放さないさどヤン((C)風楽創作事務所)

 大阪・淀川の河川敷で暮らして20年。端から見れば普通のホームレスだが、彼の掘っ立て小屋にはなぜか人も動物も集まってくる。そんな営みを見詰めたドキュメンタリー映画「淀川アジール さどヤンの生活と意見」が28日、大阪を皮切りに神戸などで先行上映される。神戸市須磨区在住の田中幸夫監督(68)は、さどヤンの生きざまから、窮屈な時代を生き抜くヒントを見いだす。(金 旻革)

 米同時多発テロがあった2001年から淀川河川敷に居着いたさどヤンは、70歳すぎの男性。小屋の隣に休憩所をこしらえ、「河川敷停留所」と名付けた。いつしか、その停留所はさまざまな人が足を止める場になっている。

 寄る辺ない高齢者や外国人、性的マイノリティー…。「どこか生きづらさを感じる人たちの居場所になっている」と田中監督。性的マイノリティーにスポットを当てたドキュメンタリー映画「凍蝶圖鑑(いてちょうずかん)」(2014年)の撮影で知り合ったさどヤンに、16年から3年間カメラを向け続けた。

 河川敷停留所が持つ場の“磁力”の正体とは何か。それはさどヤンという人物の魅力だ。肩書や属性にとらわれず、あくまで人と人の関係で語り合う。人に限らず、捨てられた犬や片足を失ったハトといった動物たちとのゆるい距離感からも、その姿勢が感じ取れる。

 映画の冒頭に映る大阪・梅田の高層ビル群は、小屋の対岸。さどヤンは「向こうは大都会、ここは大田舎」と笑う。田中監督は「社会は移り変わり、物事の価値も移ろう。さどヤンの姿に、次の時代を生きるためのかすかな光明がある」と話す。

 73分。大阪の上映は第七芸術劇場(大阪市淀川区)。神戸は12月5~11日に元町映画館(神戸市中央区、TEL078・366・2636)で。

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